次のシーズンへと入る前にオペラ劇場で出会った指揮者たちを書き忘れていたのであらためてご紹介。
<エリ クラス エストニア>
ヴァンスカ氏のアシスタントとして2001年2月に国立歌劇場の仕事に入ったとき、紹介いただいた。フィンランドで多くオペラを手がける指揮者である。タンペレフィルの音楽監督でもある。大柄な暖かな人物であった。
<シャーン エドワーズ イギリス>
女性がフィンランドの歌劇場でタクトをとるのは初めて、ということで大きな話題を呼んでいた。飾らない気さくな人。イギリスでは王立歌劇場で実績を持つ。
そして2001年秋のシーズンとなる。
<エサ ヘイッキラ フィンランド>
実は彼はラハティ響のセカンドVn首席の地位を持つ。しかしここ3年休団して指揮業に専念。今はシベリウスアカデミーで勉強している。ラハティのコンセルヴァトリイの先生でもある。
8月半ばにシーズンが始まってからはほとんどがヴァンスカ氏の公演であった。そして私は10月4日に帰国となる。この年の12月に再び2週間の滞在。独立記念日コンサートなどでフィンランドの作品をたくさん聴く。年が明け、2002年2月から4月初めまで再び滞在。ここでの新たな指揮者との出会いは次のとおり。
<アレクサンダー ワルカー イギリス>
ロシアでイリア ムーシンのもと学んだ若手。ミッケリの室内オーケストラに客演に来ていたのをリハーサルから聴いた。ロシアでの勉強、ヨーロッパでの仕事の様子などいろいろ話をきけた。今回はイギリスとフィンランドの作品を取上げていた。
<ハンヌ リントゥ フィンランド>
チェロ出身。躍動感ある指揮をする。フィンランドでは中堅の堅実な指揮者。
<佐藤俊太郎 日本>
クオピオシンフォニーオーケストラの首席客演指揮者の肩書きを持つ。今回はヘルシンキフィルとの共演を聴いた。丁寧な音楽作りをする。イギリスでも活躍。若手ながら落ち着いて貫禄がある。
<ジン ワン 中国>
ウィーンで学び、指揮者コンクールを主催するなどヨーロッパで広く活躍する指揮者。
押し出しも強く、又的確なバトンで音楽作りをしていた。やり手の実業家といった雰囲気を持つ。
この期間の滞在では以上である。自分が室内楽の公演を抱えていたため、あまり他の都市に出かけられなかった。その後、2002年の8月末から9月23日までの滞在となる。ここではアンサンブルイリスの公演と、ラハティ響シベリウス音楽祭が目的だったので、ヴァンスカ氏以外の指揮者には会っていない。
2002年10月15日