2008年大晦日


  

静かな大晦日を過ごしています。
1年前は駆け抜けた後の抜け殻に近い、あるいはそうはなってはいけない・・・というある種の静かな緊張状態だったことを思い出します。

この1年、コンサート会場に足を運んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

今年も数々の作品と向き合い指揮をする機会をいただきました。

ドビュッシー、サティ、ロータ、プッチーニ、アルチュニアン、シベリウス、ブラームス、ドヴォルジャーク、フンパーディンク、グリーグ、チャイコフスキー、グルック、マーラー、モーツァルト、リムスキー=コルサコフ、ボロディン、ロッシーニ、北爪道夫、川越守、そして吹奏楽の作品の数々・・・。

フランス音楽と再度向き合うきっかけとなった2月、
17年ぶりのマーラー6番、
10年封印したチャイコフスキーの6番、
そしてアイノラ響で2度目のシベリウス5番。
自分にとっても大きな意味を持つ作品たち。その機会をいただけたことに深く感謝。

札響、仙台フィルの皆さんとの久しぶりの共演、両方とも旅の公演でしたが素敵な時間でした。
「時」を自分の中でもとても感じた仕事でした。

大阪市音楽団とは2月3月10月の3度にわたって共演。たくさんの作品をご一緒しました。

ヨウコ・ハルヤンネさんとの久しぶりの共演も嬉しかった。
ずいぶん以前からの知り合いですが、やっと共演できた三宅進さんのチェロも忘れ難い。

大学での学生たちとの時間も貴重。
岩手の子供たちも変わらない笑顔で迎えてくれました。

演奏会のタクトの他には、中日新聞でのコラム執筆が続きました。3月まで継続が決まっています。

NHK「名曲探偵アマデウス」制作にかかわりました。
「フィンランディア」の回は2009年1月6日、8時から8時44分までBSハイビジョンチャンネルで再放送が決まっています。
昨年のNHK音楽祭のパンフレットにも登場したようです!
とても時間をかけて作っている番組、その裏側をじっくり拝見できて楽しかったです。

企業誌のインタビューの機会も夏に重なりました。

いずれもFace to Faceでのご縁が広がっていったものです。
感謝の気持ちで一杯です。

平たく言うと、今年は「静かな年」。アクティヴな行動は何もおこしませんでした。
2007年の反動もあります。同時に「見直し」と「熟考」の時間でもあったかもしれません。

久しぶりにエッセイも書いてみようと思います。東京新聞や中日新聞のご縁で定期的に執筆の機会をいただくようになってから、自分のサイトのエッセイはほとんど活動停止状態。
書くことの難しさも感じ始めているこの頃、音楽家の社会での役割もこの1年の世界の激変がさらに厳しく自分を追い込んでいるようにも感じる日々。

ネット社会は恐ろしくて、本当にいろいろな人がさまざまなことを発信している。それを偶然に目にしたところから、また新しく意図しないことが発信されたりもする・・・。その連鎖。

いっそ、ネット社会から完全に離脱も・・・と考えることもしばしば。しかし負の怒りの気持ちは何も生まない。現実を生き、自分の足で歩き続けることから生まれることへの誇りを失わず、強くしなやかに現代の社会を歩いていきたい。

 少なくともつまらない情報に振り回されない「しっかりした目」は持ち続けたいと思う。

自分の机の周りの山のような紙の情報を昨日整理。歳を重ねると「自分に必要なもの、不要なもの、自分の手に負えないもの、自分でやるべきこと」の分別がついてくる。

 私のまわりでこの整理整頓をとてもきちんと上手にやっている人たちは、不思議とおとなっぽい人が多かった。早くから自己認識と自我がしっかりとあったのだろう。

 

 自分は「捨てられない人」の典型。だからモノが増える。重いのは自分自身だけにして、少し身軽になろう。

2008年最後の日、この1年できなかったこと、やらなかったことを頭にリストアップしている。
厳しい時代だが、自分の役割、やりとげたいことを2009年には現実の形にしていきたい。

この1年もこのブログへのご訪問、ありがとうございました。
2009年には新しいデザインになります。現在準備中ですので少しお待ちください。

どうぞ健康で明るい日々が少しでも多く続きますように、心より祈り願っています。

良い年をお迎えください。

Kiitos Paljon!

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