冬の雨


 この御本の著者、
札幌大学名誉教授・日本セルビア協会会長の徳永彰作先生が
3日他界されました。享年78歳。

昨年の父の葬儀の折には暖かな弔辞を頂きました。
その先生とこんなに早くお別れするとは思っても見ませんでした。
父とも長いお付き合いをいただき、
最近は私の活動にも応援のエールを送ってくださっていました。
札幌での公演、東京での公演にも足を運んでくださいました。
10月にお見舞いに伺ったのですが、そのときの「また会いましょう」のお言葉が胸に残ります。
残念です。心よりご冥福をお祈りします。
天国では父をよろしくお願いします。

この御本は1995年に出版されました。
あの地域の地図は近年大きな変化がみられましたが、
その歴史、背景や民族の問題などとても丁寧に解説されています。

音楽文化も民族や国家とは密接な関係を持って成り立っているものです。
音楽が世界の共通語として存在するためには、それぞれの民族の違いを知って、
その上での相互理解があってのことだと思っています。

音楽は人々の日々の生活の中から、日々の精神的活動の中から生まれてきます。
時代とともにその姿は変化しますが、基本は血の通った心と言葉の中から生まれてくるものと思います。
クラシック音楽も十分に民族的な音楽だと思います。
普遍的な言語として理解できる作品であっても
決して国籍不明のものではないでしょう。
逆に本当に言語や文化の壁を越えて時代を超えて残っていく作品は、
その背景に非常に大きな世界を含み持つものと思います。

この週末は寒波がやってくるようです。
千葉も今は雨模様。もう秋雨ではないですね。

明日から私のアイノラ響でのリハーサルも始まります。
すでに副指揮者でのリハーサル、分奏など始まっていて
エンジンがかかっているようです。
第6回目はこれまでになく難曲が並んでいます。
日本初演の作品も含みます。
シベリウスの真髄と言われる第4番の交響曲とともに
「森の精」「木の精」というシベリウスの言葉が十分に聞かれる作品、
そして巨大な響きの「イン・メモリアム」。
これぞシベリウス!という公演であるのは確かです。

「生と死」をメッセージとして持つプログラム。
たくさんの想いをもって充実の響きを目指して頑張ります。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 先生、ご無沙汰してます。前回のアイノラSOに乗せていただいたビオラ弾きです。
    今回も呼んでいただける運びとなり、難曲ぞろい、でも名曲ぞろいのプログラムに狂喜していた次第です。
    ううむ、今日楽譜を手にしましたが、とてもとても雄弁なパート譜(笑)です。今回も楽しみにして伺います!よろしくおねがいします!

  • Ryo@びおらひきさん
    こんにちは!お久しぶりです。またお目にかかれること嬉しいです。どうぞよろしくお願いしますね♪

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