Kiitos 愛知県芸

3年お世話になった愛知県芸の仕事は本日をもって終了。2005年から3年間、大学院指揮法の授業とオーケストラの授業を担当させていただいた。


 今年の試験課題はBeethoven Symphony#4。もちろん全楽章。自分の好きな箇所を選んで、自由に時間内を使う。
4月のスタート時から比較して全員が非常に伸びた。楽譜を前にして何を考えるか、指揮者は何をすべきか・・・・ということを全員で考える授業。実際に音を出す箇所は短くても、全楽章を見通していないと答えられないような質問もつきつけられる。
受講生は皆、オーケストラの授業にも参加しているため、指揮者と演奏者という二つの立場から学ぶ機会を与えられている。厳しい外山先生の視点、そして具体的な方法論へのアドバイスを私へ求められる時、それは自分自身へのレッスンをされているように常に感じていた。大いに鍛えられた3年間だった。


 県芸のオーケストラ授業はこちらの奏楽堂で行う。響きはとてもよい。ただ、とても古い。学生たちは厳しい環境の中で、非常に頑張っている。

本日は、作曲科とのコラボレーションで、実験工房という授業。選ばれた3曲の作品を実際のオーケストラで音を出してみる。
演奏者にきちんと伝わる楽譜の書き方を作曲家はその場で指摘を受けながら学んでいく。どんなに素敵な音の世界がイメージされていても、楽譜の段階で問題があると、残念な結果になる。パート譜の作成ということも、非常に大きな問題だ。パート譜が分かりやすいか否かという問題は、作品が残っていくかどうか・・・ということにつながっている大事なポイント。

本日の三作はどれも魅力的だった。三様に音の世界があり、なかなか緻密に書かれているものもあった。そしてそれをすぐに実際の音にして作品として聞かせる演奏にしていく能力、それはこの県芸のオーケストラのレベルの高さだろう。

この実験工房のあとは、来年の秋の定期に予定されている曲の音出し。1年前に音を出してみるという試み。それは決して無駄なことではない。本日すでにかなり楽譜を読み込んでいる努力が見られたパートもあった。やはりオーケストラへの意識が高い。この伝統と空気はぜひとも末長く受け継いでください。


 新旧インスペクターの皆さんと。これからも頑張ってください!!

昨日はオーケストラ担当の教員の皆様との特別会議=送別会。栄の街に、素敵なお店をおしえていただいた。今度また行こう。


そして本日は学生有志の皆さんによる送別会を開いてくださった。大学院指揮法の学生、インスペクターやコンサートマスターというスタッフの面々など。本当にありがとう!


 レトロ調のお店で、とても素敵。わたがしを作らせてくれるコーナーもあった。


 作成した綿菓子を持つ学生。


 とても落ち着きがあって、努力家で、素朴で真面目な学生が多いと思う。きびしい世界に身を置いているので明日の不安は誰もがたくさん抱えている。でもまず今は自分をとことん磨き上げて力をつけること。どうぞここからまた大きな才能がたくさん羽ばたいてほしい。

3年間私自身がこの現場で得たことは多い。それをちゃんとお返しできるように、私自身また荒波にもまれる旅に出ようと思います。


 贈り物をいただきました。絶対に枯れないお花。


 名古屋弁の勉強をするためのコップ



 私の動物人形好きをよく知っているようで・・・・こんなかわいい指人形を。さっそく今回の同行者と御面会。


 こちらも、動物の縁取り。

本当にありがとう!そして3年間に出会った学生の皆さんにお礼とエールを送ります。ともに力強く歩いていきましょう。

そして外山先生をはじめとして、オーケストラでお世話になった先生方、一昨年お世話になった声楽科の皆さん。素晴らしい長久手の環境、伏見の定宿、地下鉄東山線・・・本当にありがとうございました!

名古屋とのご縁は別の方面で続きます。もちろんドラゴンズの応援は引き続き。そして中日新聞のコラムも今年も続くことになりました。またよろしくお願いします。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 先日の送別会では、色々と興味深いお話を聞かせていただけて楽しかったです。いつか音楽の現場でお会いする事ができるように、日々精進していきたいと思います!3年間ご指導くださって本当に有難うございました☆

  • M.Ooyamaさん
    コメントどうもありがとう。こちらこそ3年間本当にいろいろとお世話になりました。大変な働きでしたね!!これからもご活躍を期待しています。ぜひ身体を大事にして日々前進してくださいね。またお目にかかれますように。

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