NHK交響楽団定期演奏会Aプロ・Cプロ

久しぶりでN響定期演奏会に通った。13日はモーツァルトの交響曲第38番、ブルックナー交響曲第4番。

そして今週はオールシベリウスプログラム。トゥオネラの白鳥、音詩タピオラ、交響曲第2番。15日からのリハーサルに立ち会わせていただき、ブロムシュテット氏の仕事を拝見。


 昨年のたくさんのシベリウスのお遣い仕事のご縁で、N響フィルハーモニー編集の方から原稿を依頼されました。昨年11月に書き上げましたが2週間ほどの準備だったので不安いっぱい。なんとか誌面になりほっとしています。ほかにもやはりシベリウス協会から、音楽学者神部智さん、そして音楽ライターとして教育面の取材をなさっている池田和秀さんも寄稿されています。

ブロムシュテット氏は2003年にも交響曲第2番をN響定期で演奏されています。その時も実はリハーサルを拝見していました。あれから5年も経っているのですね・・・。

リハーサルの厳しさは変わらず、時間をぎりぎりまで使って3日間なさいます。80歳という御年は全く感じさせずとにかくお元気。明朗で言葉も明確。そして記憶力が素晴らしい。菜食主義でいらっしゃることはよく知られるところですが、姿勢がよくそれは音楽に対する取り組み方にもそのまま当てはまっているように感じます。己の使命をひたすらに果たすといった、高潔なお人柄が感じられます。

トゥオネラの白鳥は、コールアングレが本当に見事でした。マエストロも手放しで喜んでいらっしゃった様子。タピオラもリハーサルの中でどんどんSUOMIの厳しい風景が浮かびあがっていくのが感じられ、素敵でした。マエストロの作品への見通しのよさがこの難解な作品の演奏を支えていたと思います。実際の演奏は本当に大変な作品で、一部セクションには過酷なことを要求されます。交響曲第2番は、前回の取り組みとはだいぶスタイルも響きも異なっていたと思っています。リハーサルの中でも、マエストロの要求も変化してきましたし、完全に暗譜なさっている作品であっても、追求の手は緩めないという姿勢から新しい風景が浮かんだのだと思います。


 終演後ご挨拶に伺いました。2回の公演は母も一緒に。私が子供のころ数年間N響の定期会員でしたので、母と妹とあの渋谷の坂を走って演奏会に駆け込みセーフ!となった思い出があります。母はおそらくN響をこのホールで聴くのはその時以来かもしれません。マエストロは全くお疲れを感じさせない様子でした。「お若いお母さんですね」などとリップサービス!も飛び出して嬉しいひと時をいただきました。

マエストロのニルセン実演にまだ接していません。ニルセンの研究家でもあるので、ぜひ機会を探して直接勉強させていただきたいと思います。師匠オスモさんとともに、もう一人じっくりと拝見している北欧のマエストロです。ありがとうございました!Tack!

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