フィンランド放送響来日


 昨日2月5日、サントリーホールで来日公演の初日でした。

日中、隣接のホテルでYLE・フィンランド国営放送ラジオのインタビューを受けました。ほかにも日本人のピアニスト2人が別の日に受けていらっしゃいます。お二人ともフィンランドで勉強されて現在も両国を結んで活動をしていらっしゃいます。サロンコンサートにも登場していただいた水月恵美子さん、そして飯田佐恵さんです。


 ホテルのカフェでまず簡単なミーティング。インタビュアーはラジオの音楽番組のプロデューサーのOutiさんです。放送や録音の現場の北欧人は一人で何役もこなしてしまうことが多いのですが、Outiさんもそうでした。とても大らかで博識で楽しくいろいろなお話が進みました。その後場所をかえて収録。これまでのフィンランドでの活動や、なぜフィンランド?という内容、なぜラハティ??という内容。そして日本の音楽状況や日本でのシベリウス受容などなど。シベリウス協会の活動も興味をもっていらっしゃいました。約2時間ですべて終了。Iittalaのお土産まで頂いてしまいました・・・あと、RSO(ラジオ・シンフォニー・オーケストラ)のCDも!Kiitos paljon!

ホテルロビーで、サカリ・オラモ氏にばったり。私は昨年の秋以来の対面ですね。terve terveで握手。変わらず若々しく元気な人です。


 
 無事にインタビューも終わり、放送響のリハーサルを終えたヨウコさんと再会。お弟子様、ヨウコのお弟子さん、そしてツアー同行のドクターも交えてカフェタイム。若者たちとヨウコさんの「to:rtto:・おまぬけ話」は相変わらず・・


 こちら同行のドクター氏。10日間あまりです。気候も違います。気を使いますね。このあとヨウコのお弟子さん山内君の案内で楽器店に息子さんの買い物に出かけていきました。

実は昨日はうかつにもチケットを事前に買い忘れていました。「当日券あるだろう」と思ったのが間違い。売り切れの看板が無常にも・・・。関係者もすべて、マエストロでさえチケット割り当てが厳しいという今回の招聘。どうすることもできず・・・・「チケットもとむ!」を久しぶりに行ないました。売り場の近くに同じ状況の人が何人か佇んでいます。若手指揮者のO君も登場。お久しぶりでしたね。一緒に並びます。開演が迫ってきて・・・・・いらっしゃるものですね。チケットを譲ってくださる人が次々と。お蔭様でみんな無事に入れました。本当にありがとうございました!

私のお隣は静岡からいらした奥様。お嬢さんがいらっしゃれなくなった代わりということで・・・。おめでたでのご欠席ということ。「嬉しい欠席なのでどなたかに・・」というお心遣いで私は拝聴できました。本当に素敵なご縁を頂きました。なんとご主人が静岡の市民オケでチェロを弾かれていたということ。残念ながらお亡くなりになったそうですが、そのオーケストラは私も昔何度か仕事で伺っています。もしかするとお目にかかっていたかもしれません。今回のソリスト、ミッシャ・マイスキー氏が大好きとおっしゃる奥様。合間にいろいろなお話をうかがいながら暖かな気持ちで拝聴できました。コンサートにいらっしゃるお客様の”お気持ち”というものを、しっかりと受け止めた日ともなりました。大きな宝物を頂いた気持ちです。これからもお嬢様・お孫さんともども素敵な楽の音に囲まれ健やかな日々でありますように。

演奏の方、シベリウスの交響詩「タピオラ」から始まります。ラハティ響・ヴァンスカの組み合わせとは方向性がまったく異なりますが、それでもカレワラ叙事詩の世界が目の前に展開されるようなドラマのパワーを持ったスタイルでありました。後半思いっきりテンポを上げていましたね。

ドヴォルジャークのコンチェルトはマイスキー氏と火花が散っているという表現がふさわしいかと思います。身近でマイスキー氏の音を聞くのははじめて。多くのファンがいる理由がわかります。

メインのブラームス2番。新版の楽譜を使っていたと思います。マエストロは暗譜でありましたが。楽譜から発見や可能性を引き出すことが使命というマエストロらしいアプローチであったと思います。それにしても4楽章の最後のテンポであそこまで完璧に演奏したヨウコさん初めとする金管セクションは見事でありました。脱帽・圧巻!

アンコールは・・・・・内緒です。


 
 終演後はオウルンサロで共演した若きコントラバスのEero君とも再会。ヨウコさん、お弟子さん、お弟子様と私で軽くお寿司をいただきました。


 今回のツアーの間にリサイタルも控えているヨウコさん。体調に気をつけて過ごしてほしいものです。


 面白い人です。でもとても真面目です。そして素晴らしい演奏家です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次