長い名称のコンサートですが、素晴らしかったです。本日はステージ直ぐ傍の席だったので余計にじっくりと楽しめました。
<祝典序曲>見事な流れと響きの作り方で圧倒でありました。
<チェロ協奏曲第1番>ソリスト ソル・ガベッタさんは1981年生まれ。アルゼンチンの生まれです。すでにルツェルン音楽祭でウィーンフィル・ゲルギエフ氏と共演とのこと。本日の曲目もしっかりとレパートリーになっているようでした。耳がよいなと感じました。左手の確実さが安心して聞けました。アンコールは美声も披露。楽器と重唱を奏でました。
<ヴァイオリン協奏曲第1番>ソリスト パトリツィア・コパチンスカヤさんはモルドヴァに生まれてウィーンとベルリンで勉強を積んだそうです。作曲も学んでいるとのこと、自分でも現在も作品を生んでいるそうです。現代音楽がお好きということで、初演が多いとか。そういうことが実に良くわかる演奏でした。そしてアマゾネスを思わせるような色彩とデザインのドレスに、裸足。ワイルドでそして情熱と理性のコントロールを駆使しながらの演奏。たくましく貫禄がありました。
アンコールには交響曲第10番の2楽章が演奏されました。この前にマエストロ井上道義氏は来年の全曲演奏会に向けての「おもいのたけ」を語っていらっしゃいました。素晴らしい企画だと思います。本日の演奏でも、いかにショスタコヴィッチの言葉を全身で理解しているかが良くわかりました。来年の企画は聞き逃せないものとなりそうです。全日程は下記の通り。
<日露友好ショスタコヴィッチ交響曲 全曲演奏プロジェクト2007>
会場 日比谷公会堂
1.11月3日(土)サンクトペテルブルグ交響楽団
第1番 第2番 第3番
2.11月4日(日)サンクトペテルブルグ交響楽団
第5番 第6番
3.11月9日(金)サンクトペテルブルグ交響楽団
第7番
4.11月11日(日)サンクトペテルブルグ交響楽団
第10番 第13番
5.11月18日(日)広島交響楽団
第9番 第14番
6.12月1日(土)東京フィルハーモニー交響楽団
第4番
7.12月5日(水)名古屋フィルハーモニー交響楽団
第11番 第12番
8.12月9日(日)新日本フィルハーモニー交響楽団
第8番 第15番
今年の11月後半には、マエストロ井上道義氏はロシアのオーケストラを3箇所周るそうです。帰国後12月18日(月)に日比谷公会堂にて、講演会・パネルディスカッションを行うとのこと。楽しみであります。こちらは行けそうです!
ショスタコヴィッチとシベリウス・・・ 関係ないようでいて、関係がある。 第1回シベリウス賞の受賞者はショスタコヴィッチでした。1958年のことです。
子供の頃の交響曲体験は私はショスタコヴィッチでした。三つ子の魂・・ではないのですが、どうしてもこの作曲家から離れる事ができません。若い頃夢中だったチャイコフスキーからは今少し離れていますが・・・
シベリウスとショスタコヴィッチ、両方好きという人は意外と存在することも最近の活動の中でわかってきました。自分もその一人でありますが、2人の作曲家がまったく異なる資質と音楽性であるのは自明のこと。そのうち自分自身も真っ二つに分裂してしまうかもしれない。。
好き嫌いという部分を越えて一生のお付き合いになるであろう、2人の作曲家であります。
本日の会場の東京オペラシティーはクリスマスのイルミネーション点灯式がありました。賑わっていましたね・・
この階段の空間が割りと好きです。
今週は素晴らしい音楽と豊かな刺激を頂いた週となりました。自分の仕事にも良い影響が出ているかもしれません。あわてずちゃんと目の前の音楽家たちと作り上げる事、そこに集中すること・・・・週末まで頑張ってまいりましょう。札響の皆様、東フィルの皆様、すばらしい演奏をありがとうございました。
さて明日から名古屋であります。
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