みちのくの旅


 28日、仙台ニューフィル定期演奏会終了しました。お客様800名を超えるご来場を頂いたとの事、ありがとうございました。会場は市民会館。昔ながらのホールです。

実は先週は「沈没」の日々でした。先週末の集中練習を終え帰宅。月曜日からも打ち合わせやリハーサルが続くはずだったのですが、月曜日夜から急な高熱に見舞われ腹痛が押し寄せ、モノが食べられなくなり体温も下がらず・・・打ち合わせとリハーサルと授業を木曜日まですべてキャンセル。非常に情けなく悲しい日々でありました。ご迷惑おかけした団体の皆様本当にごめんなさい<m(__)m>

金曜日からようやく動き始め・・しかし本調子には戻らずという状態のまま土曜日に仙台に入りました。調子が悪いときの指揮台の状態はとても心もとないもの。ホールの空間でオーケストラの音をどのように自分自身がつかむかというところが勝負なのですが、五感が通常と異なるとこれが難しい・・。しかし言い訳は許されませぬ。何とかステリハを終え開演に備えます。

お客様の拍手は自分へのスイッチでもあります。グラズノフが始まりました。1865年生まれのグラズノフはシベリウスと同い年。ロシアがソ連へ変わっていく時代に非常に重要な活動をしていました。同時代の仲間と深く関わり人間味に溢れた暖かなキャラクターでロシアとソ連の音楽界に存在していたのです。人生の最後はパリでした。私はサクソフォン協奏曲にしか接していませんでしたが、この機会にぜひ交響曲を勉強したいと思いましたね。ニューフィルの皆様もチャーミングな木管のソリストの活躍がありました。

チャイコフスキーの幻想的序曲ロメオとジュリエット。たぶんチャイコフスキーの作品の中では交響曲第5番に続き指揮した回数の多い作品。自分のオーケストラデビュー曲はこの曲でした。某市民オーケストラのステージでしたね。そのときから早●●年。作品へのアプローチは随分変わりました。

ブラームスの2番は今年2度目。夏の演奏会とはまた違うものになったと思います。2番の魅力は1,3,4番とはまったく異なると私は思っています。一番難しいと感じています。でもその魅力は付き合うほどに深まります。静かなアプローチというような姿勢で取り組みました。

オーケストラもじっくりとこの作品に取り組んでくださいました。本番のステージでステップアップしていたように感じました。


 昨年春からセクションの中でメンバーの変化もありました。コンサートマスターもかわりました。初コンマス、ご苦労様でした。


 フルートセクションの皆様と。お疲れ様!!

演奏会の打ち上げもいつもの場所で。あいにくお酒はまだ飲めない私・・・おとなしくしていました。

この演奏会には両親も来場。母がみちのく出身です。仙台から東京方面、常磐線沿線に親戚が集まっています。この機会に親戚訪問とお墓参りもということで、小さな旅行を組みました。


 演奏会翌日はまず「山寺」へ。仙山線で50分ほどでした。山寺立石寺のあるところです。1150段の階段を上って奥の院にたどり着くというものですが・・・・・


 まずは参道入り口の70段ほどの階段


 根本中堂の前でお香を浴びます


 閑さや 岩にしみ入る蝉の声~  日曜日でしたので閑さとはほど遠い状況でした。紅葉も始まってこれから人が増え続けるのでしょうね。

この後山門をくぐっていざ!ということなのですが、今回は私がやみあがり、父も夏に調子を崩して心配が残るのでやむなく断念!心だけ登り身は下界へと戻りました。


 荷物を預かってくださったお蕎麦屋さんで遅めのお昼を頂きました。少しずつ食べられるものが増えてきました。大好きなお蕎麦・・・


 仙山線を仙台方面に少し戻り、作並で下車。29日はここに宿泊しました。湯之原ホテルです。両親と温泉なんて生まれて初めてであります。父は温泉大好き、母は苦手、私は父の血を受け継いでいます。先週の不調を回復させるべく!ひたすらゆっくりと過ごしました。昔の調度品が飾ってあり、ゆったりとした落ち着いた宿でした。


 そして30日は親戚めぐり。まずは原ノ町。駅にも相馬の野馬追いを思わせる図柄が壁に描かれていました。小学生の頃に一度来たくらいですね。

次に車で移動して小高へ。このあたりの風景も随分変わりましたが、でも懐かしい田畑が広がる風景が見られました。そして母のふるさと浪江へ。


 この街に縁のある指揮者がもう一人います。同門同世代のM君なのですが、親同士は知り合いでした。母の実家は旅館でした。もうそこは影も形もありません。お墓参りを駆け足で済ませて常磐線に乗り込み帰京。3時間かかって上野まで戻りました。

幼い頃から何かと北の地方にはご縁があった私ですが、仕事の上でもご縁は続いています。今週は青森に出かけます。

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