ラハティ響・シベリウス音楽祭3日目終了


 到着したときは日中20度を越していましたが、音楽祭に入ると天候も悪化、そして気温も15度くらいまでしか上がらなくなりました。すっかり秋の色が濃くなってきたラハティです。


 音楽祭、2日目の29日は 
The Dryad
Pelleas et Melisande
Concert in D minor for Violin and Orchestra
ソリストはPekka Kuusisto。フィンランドで高い人気を誇る若手ヴァイオリニストです。コンサートマスターJaakko Kuusistoの弟であります。

Kuusisto一家は代々著名な音楽家です。この日のアンコールは、お兄さんJaakkoがアレンジした ピアノとヴァイオリン(チェロ)のための4つの小品の中からロマンスでした。

二日目は私はペレアスとメリザンドが秀逸だったと思いました。実にデリケートに細部を描いています。こういう音符の端々まで音の意味を持たせる演奏はこの指揮者とオーケストラのコンビの得意とするところだと思います。


 二日目が終わって記念撮影。オスモさんもミネソタが忙しくなって少し細身になったようです。

この日はヘルシンキで勉強する”あやなさん”が我が家に宿泊。いろいろな話で盛り上がりました。恭子さんもいらしてくださいました。あやなさんもこのブログや掲示板に登場してくださっていますが、とにかく勉強熱心でエネルギーの塊、そして向上心と好奇心が強くて素晴らしい若者だと思います。ぜひ充実の留学生活を!!


 シベリウスホールの夜はこのような風景です。


演奏会の後、Pikku Jarviの近くの噴水でなんと音楽に合わせてウォーターショーがありました。この映像の背景にはフィンランディアが流れていました!


 さて、三日目30日は13時から室内楽の演奏会で始まりました。カレヴィ・アホホールでピアノのFolke Grasbeck氏とチェロの若手Timo-Veikko Valveで未出版の作品を含む初期のチェロとピアノの作品でした。Grasbeck氏はシベリウスの作品の研究者でもあり多くの研究発表、録音、演奏会においてシベリウスの作品を掘り起こしています。

三日目のプログラムは 
Tapiola
Symphony No.7
The Tempest
という後期のオーケストラ作品です。
前半2曲は重厚で深遠な作品。後半のThe Tempestは劇音楽です。今回は抜粋。前半の深い魂を感じる作品のあとに、この劇音楽でお客様も少しリラックスができるようなプログラムでした。といってもこの劇音楽の序曲はとてつもない音響で・・そこから続くチャーミングな音楽の数々はまた他の交響的な作品とは異なる魅力が満載です。


 英国シベリウス協会との協力関係でなりたっているこの音楽祭。この方は英国の協会からエドワード・クラーク氏です。解説などはすべてアンドリュー・バーネット氏が手がけています。今回も少しお話をすることができました。


 ヘルシンキで勉強する若者も聴きにきてくれました。ラハティ響フルートの恵理子さんを囲んで撮影です。


 皆さんで中華料理を頂き、オーケストラがかかわる音楽祭の打ち上げ!?をしました。メンバーは明日早朝ラハティを発ってヘルシンキから日本に向かいます。私も別の便ですが帰国の途につきます。

今回の音楽祭、初期・中期・後期の作品を上手に並べて魅力満載のプログラムでした。良い勉強ができました。
オスモさんとオーケストラの関係も以前とは違っています。ラハティ響の指揮台に立つことは格段に減っているのです。しかしひとたびオスモさんが前に立つと、やはりラハティサウンドになるというのは作り上げてきた事の確かさということでしょう。オーケストラのメンバーも変化があります。全体に以前より弦楽器が豊かになっています。さて日本公演でどのような音の世界が生まれますか・・

10月4日すみだトリフォニー公演から始まります。どうぞ多くの皆様がご来場くださいますように!!

来年のシベリウス音楽祭は2007年9月6日から9日です。再びクッレルヴォが登場です。ううむ・・・

私も明日帰国の途につきます。メンバーとは違う飛行機ですが・・

ラハティでお世話になった皆さん。Kiitoksia!!

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