2005年は始まった

新年はや3週間が過ぎた。昨年からの膨大な課題を日本国も世界も残しているだけに、なにやらのんびりはできない新年のスタートという気分だった。

 新年初めのコンサートが盛況のうちに終了。多彩で多才な若者たちと共に良いスタートダッシュになったと思った。この勢いを1年間持続させるのが今年の目標。昨年のように途中下車せずに乗り切れるようにしたいものだ。

 新年早々社会は茶番劇や抱腹絶倒を繰り広げ、やはり人間は「あほや」と反省したい気分が続く。しかし自分は裁判官でも検察官でもなく、もちろん神であるはずもなく、クリエイトしていく人間。評することではなく、自分の身体でなにかしら形を残して生きたいと思う。それが役に立ったか、無駄であったか・・・そんなことは後世の皆さんが勝手に文句をつけてくだされば良い。とはいっても現実に社会に関わっていくわけで、文句もぶちまけながら今年も進もうと思う。言った分だけ自分に返ってくるということはひしひしと感じるこのごろ。新聞紙面という貴重な場所で昨年半年書き続けた経験が、自分を変えた部分はあると思う。

 書くという行為も創造的なもの。大層なことは考えず昔から書くことは好きだった。幼き頃は日記、手紙マニア。中学生から今に至るペンフレンドがいる。現在はメールという形に変わってしまったが。学校内では何通のミニレターを回したことか。その昔、母からの苦言は「また書いている・・」たわいのないことの羅列ではあったが、とにかく書いていた。実は年末にとある冊子からエッセイを依頼された。2月に発刊とのこと。なんだか気恥ずかしいところもある。無事に掲載して頂けたらご紹介を・・と思っている。

 今年1月の法案改正の中に著作権の項目が入っているそうだ。確かに欧米は2003年の法案で作者の没後50年から没後70年に延長を決めた流れがある。しかし、いったいこれは誰のため?作者の権利を守り保護することは必要。しかし演奏企画に支障が出たり、プログラミングが難しくなるような・・・そんな法案誰のために必要なのか。博物館に飾っておく音楽なら良いだろうが・・・・音楽は生ものだ。これでまたシベリウスプログラムは茨の道を歩むことになる。いったい誰が得をしているのか?リアルタイムで送り手と受け手が存分に時代を感じ、反芻し、語り継いでいくという行為を阻止するのは誰だ!美術品と音楽のあり方は違う。そもそも音楽作品は繰り返し世に問うて意味がある。様々な演奏家の手を経て。その行為にブレーキがかかるような法案はいかがか・・・。ひとりの演奏家としては、難しいことは考えずに多くの作品を紹介する機会を得たい!そう思うばかりである。

 静かな1年はとても望めない2005年。早速お上の世界では「政界の痴話げんか」と言いたいようなことをやっている。歴史が長い国家だ。いろいろな内部事情もくすぶっていること、すぐに膿を出せといっても無理でしょう。我々国民が賢くなって、変な人を決して選ばない!という目をもつこと-それが少しでも日本を良くする近道だろう。国民の自立が必要。

 我々庶民も近隣諸国や世界の流れから目を放してはいけないと思う。本質をみて情報に踊らされないこと。今地球上はとても小さく狭くなってしまっている。あくまで感覚の問題だが。しかしそれがいろいろなことに影響を及ぼしているとは感じる。昔は伝わるにも時間がかかった。知るために労力が必要だった。その間に考えた。思い巡らせた。賢いあいまいさが持てた。距離があることで逃げ道もあった。今は逃げ場がない。心の遊び場がない。直面するばかりなのだ。実感のないことに対して。遠くの世界のことに対して。手元の情報判断だけでそれを処理しようとすると、これは大きな間違えに発展する。

 一人のボスの想いを遂げるために国民は生きているのではない。国民が生きるためにボスは最良の方法を考えていくのが仕事であろう。先決の問題は・・・・もちろんひとつ!新潟中越地震の被災者が豪雪で困っていることの対策。生きる、生活するというシンプルな基本を守るのが国家の役目ではないのだろうか?本人の責任ではなくその基本が脅かされたとき、(日本は全国的にその危険を抱える国なのだが)助けの手を差し伸べられるのは国家だけだ。スマトラ沖地震にあった人への法務省の行為も信じられない。似非民主主義の実態みたり!という気持ちだ。日本は民主国家ではない、ということは当の昔にいろいろな人が語っている。私もそう思う。では無理にどこかの国の真似をして民主主義の仮面をかぶらなくても良いではないか。どこの国家も行なっていない独自の日本のスタイルで、国民を大事にして地球に優しい国つくりをはじめれば、少しは欧米も日本をちゃんと認めてくれるでしょう。アジアの近隣諸国も理解を示してくれるかもしれない。今の日本は顔がない。いや、どの顔が本当のものかわからない。なにがなんだかわからない。

 今年はフィンランド行きが増える。一つでも多く良い仕事を残していけるように、準備をはじめよう。まずは健康。先日の学生オーケストラでは、久しぶりに大汗をかいていた。顔に汗をかかないので人様には気付かれなかったようだが。お蔭様でちょっとスリムになった。あくまでちょっとだけ・・・・。

 2005年が始まった。無事に2006年を迎えられますように。

2005年1月24日
 

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