一休み

なんともお恥ずかしい間違えを先日のエッセイに書き記していた。本日メールで指摘を受けるまで自分の思い込みで文章を勝手に読んでいた。恐ろしい。しばし猛省。
関西のT君ありがとう!
 
 楽譜における読み間違え、思い込みというのも時々しているのを気づく。子供の頃勉強したピアノ曲にそれが多い。実は「ブルグミュラー25の練習曲」が今でも大好きで一気に25曲暗譜で弾いてしまう事がよくあるのだが、きちんと楽譜を見て弾くと、「???」という状態になることがある。和音の配置の覚え間違えが時折あるが あとはアーティキュレーションである。これはまさに新しい発見というか「誤解していた!」という部分である。「この人は本当は、こう語りたかったのか・・」という真意の取り違えにつながる。
 
 ピアノ曲の話が出たところで、少し脱線。ソナチネアルバムという学習のために編纂された楽譜を多くのピアノを学ぶ人は使っていると思う。そのはじめの方に、クーラウ(1786~1832)という作曲家がいる。この人実はドイツ人だがデンマークに亡命して宮廷で活躍をした人である。デンマーク人として紹介されることもある。亡命の理由は徴兵を逃れる政治的なことであったらしい。ともかく、この人が18世紀末から19世紀はじめにデンマークでドイツのスタイルの音楽を多く書き残してくれたことには間違えがない。このソナチネアルバムに出てくる魅力的な作品の数々、これも今尚好んで弾くピアノ曲の一つだが これが北欧に繋がっていたと意識したのは ここ7,8年のことである。それは少し嬉しい発見だった。ちなみにIFKS(国際 フリードリッヒ・クーラウ ソサイアティ)をご存知だろうか。そのサイトはなかなか充実して楽しい。ぜひご一読を!

 シベリウスのピアノ曲は最近館野泉氏監修で日本の出版社からも刊行されたため 手にしている方も増えていることと思う。ピアノ奏法としては難解な部分も多々あるが、やはり彼の求める響きというものを管弦楽作品と同じように感じる事ができると、とても弾きやすくなるように感じる。フィンランド人の作曲家だけの作品を編纂したピアノ曲集というのもラハティの図書館には揃っていて片端から弾いてみたが ことごとく素朴で美しく、形式が自由であり楽しい。このような作品も紹介できる機会を持ちたいと思っている。

 話が脱線しているが、とにかく表に出す文章、資料はきちんと読み返し、確認が必要であるということを思い知った本日であった。こうして公式サイトを作っていただいたからには、信頼できる情報をきちんと掲載していただくようにこちらも気をつけなくてはいけない。世の中文章を生業とされている人は、きっと大変にこころを配って言葉を扱っていることと思う。見習わなければ・・・・赤面の訂正文が長くなってしまった

2002年12月17日
 

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