日立フィルハーモニー管弦楽団第25回定期演奏会終了



 

昨日は1500名余りのお客様をお迎えして、日立フィルの定期演奏会が終了しました。御来場ありがとうございました。

演奏会の2時間あまり、特に後半の90分に関しては特殊な集中の時間。今回は徹底的にスコアにこだわってリハーサルを進めてきたので、オーケストラのメンバーも普段の「聴いておぼえている感じ」とは大いに異なる印象を持ちながら取り組んでいたと思います。この作品の造形はかなりいびつです。美しいフォルムを持っていますが、語らせている楽器のバランスと遠近法は相当に緻密に特殊なことを書き込んであります。

 でも本番のステージ上ではそれが「なんのために」ということを皆さん実感を持って演奏してくださったので、有機的な時間となりました。オーケストラをたたえたいと思います。この演奏会の神経の張り方が尋常ではなかったようで、なかなか休めません。ようやく眠たくなってきました。

 またゆっくり振り返ります。


あらためて時間を追って・・・・・前日のリハーサルのあとは、桜木町に宿をとりました。体力温存・・・のつもりでしたが・・・

悲劇は午前1時半頃・・・まだ浅い眠りだったと思います。突然の爆音に目が覚めました。それは数分続きました。何事が事態がわかるまでどのくらい時間が経っていたのやら・・・・

爆音の原因はホテルの横の通りを走りぬける膨大な数のバイクと車。集団暴走というのですか?半端な数ではなかった・・・・。その爆音の威力は「これぞ悲劇的のはじまりか・・・」などと悲壮感を思わせるようなもの、と同時に怒りも・・・「このやろ・・・人の安らぎの時間を奪うな!」

すぐには眠りにつけなかったので、なんとなくテレビをつけてみているうちに眠ってしまったよう・・・

そして午前6時頃・・・今度はさわやかな体操の号令と音楽・・・「なに?桜木町駅前ではラジオ体操の習慣でもあるのか・・・?」と、またもや???の時間。寝ぼけ眼であたりを見回すと、なんのことはない、つけっぱなしのテレビ画面でさわやかに体操をするお兄さんお姉さん!

という有様であまり良い睡眠は得られていなかった前日。おまけに夢の中で警察に追いかけられる始末。つくづく暴走行為にはお怒りモードの私でありました。


 気を取り直して徒歩でみなとみらいホールまで。
天気は晴天、気温は高い。しっかり夏の休日となったのです。
メンバーも暑さの中、元気に集まっていました。


 みなとみらいホールは響きの非常に美しいホール。
空間は客席数に比較するとそれほど広くはないと感じています。
10時よりマーラーからリハーサル。
バンダの音響チェックも含め、1時間半あまりが過ぎます。
そして「空」モーツァルトと進み、12時半には終了。
「空」の作曲家、北爪道夫先生もステリハからご来場くださりコメントをいただきました。
演奏する作品の作曲者から直接コメント・・・・ということ。
実はクラシックの演奏会の場合圧倒的に少ないできごとなんですよね。
今回も、マーラーにたくさん聞きたいことはあったので・・・。
北爪先生の直接のお言葉は、とてもメンバーにとっても私にとっても嬉しいものでした。


 マーラーの交響曲第6番はステージ袖でこの楽器が鳴ります。
複数のカウベル、深い重い音を響かせる金属の板。
これを演奏する打楽器パートの奏者は、ステージ上の楽器と裏の楽器を両方受け持ちます。
そのため、演奏中に何度も出入りをしていました。
このことへの疑問質問がアンケートにあったので、ここでお答えを・・・!
ステージ袖にも一人指揮者がつきます。
今回は、私のもう一人の弟子、匠君が担当してくれました。
彼は吹奏楽の指導者として10年ほど仕事をしてきました。この春からもう一度指揮の勉強をということで、修行を始めています。

演奏の内容はブログの初めに書いたとおり・・・。補足すると、「空」という作品はますます好きになりました。そしてモーツァルトをあの大編成でやってしまうことも、とても魅力的なやり方があるのではないかということを、実感しました。

今回もプログラムノートを書く機会を頂きました。サイトの「掲載文章」へも転載します。そこにマーラーの演奏に対するひとつの意見を書きました。これは現時点での判断です。また長い年月指揮活動の中で再考する機会も得るでしょう。いつも作品と向き合って考え続け、悩み続けていたいと思います。


 弟子の匠君からお土産をもらいました!師匠の好みをよく知っています(笑)6匹の小さな「ぶたさん」は何かを必死に訴えています。その顔を見ながら、自分にできることは何かないか・・・・いつも考えることでしょう。少し大きな「ぶたさん」は、光を発し、鳴くという優れもの!


 「ぶたさん」つながりなのですが、実は最近「ぶうぶうず」という本当にかわいい「ぶた」の兄弟を生み出した「まよまよさん」という方のブログとご縁ができまして、なんと昨日演奏会にお越しくださったのです。そしてとても素敵な押し花のフレームを頂きました。ありがとうございました!!まよまよさんのブログはこちらです。http://boubous.exblog.jp/

演奏は一回限りのものです。何度も聴けるCDなど録音された媒体とはまったく違うものです。あの空間の中で、あのメンバーが数ヶ月熱心に取り組んできたものが、本番のステージの集中力の中で作り上げた響きです。今回のような大きな編成の場合、バランスは本当に難しい。指揮者として反省すべき点も多々ありました。でもこの曲の録音媒体を聞くと、楽譜に書かれたこととはまったく異なるバランスで調整されている場合も多いのですね。録音はディレクター、指揮者、演奏者の意見をまとめてひとつの形を作ります。そのときに何を大事にするか、どういう姿に仕上げるか、ひとつの操作が入ります。ひとつの結論、決断ですね。

マーラーはご存知のように、非常に細かく楽譜に書き込んだ作曲家です。音符だけではなく指示を。「こうせよ」「このように聞こえるように」楽器の選択から使用法に至るまで、現場判断がいろいろ要求される楽譜です。今回2回目のハンマーに楽器を加えなかったのは、マーラーの指示に従い判断した結果です。

またいつかこの作品を手がけるとき、きっとゼロから楽譜を見直すことでしょう。次のステージの新しい響きを目指して・・・・しばらくコンサートはお休みのニッタユリです。次の本番は10月になります。仙台です。

今年前半のコンサートにご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。そして共演の皆様、素晴らしい時間をありがとうございました。

また秋からよろしくお願いします!

 

コメント

コメント一覧 (1件)

  • ユリさま
    お疲れ様でした&演奏会の成功おめでとうございます!素晴らしい内容だったと思います。オケの皆様の奮闘も称えられるべきですね(^^)

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