昨日25日は、<シベリウスの真実 2>が上野学園大学で開催されました。
前半は大学の新館オーケストラスタジオを会場として、「第8交響曲の謎」のレクチャー。前日、初稿のヴァイオリン協奏曲のピアノ伴奏版世界初演を御披露くださった、フォルケ・グラスベック氏が、今後はシベリウス研究家として発表してくださる企画です。
平日の夕方という設定になってしまったため、集客も心配しましたが、関心を寄せてくださる方70名余りがご参加くださいました。
後半、音楽学博士である協会会員の神部智氏も加わり、さらに明解に突っ込んだ内容をきくことができました。
グラスベック氏は、研究発表を、時にピアノ演奏、資料紹介、音源の紹介も交えながら、予定時間を超えて熱心に語ってくださいました。
休憩時間をはさみ、後半は石橋メモリアルホールにて室内楽のコンサートです。初期の室内楽作品ということで、よく耳にするシベリウスのオーケストラ作品とは構成も内容もかなり異なるものがきけました。しかしその中に見えるシベリウス語の芽が何とも美しく、グラスベック氏もその点を何度も語っていらっしゃいました。(楽屋裏でも)ヴァイオリンの佐藤まどか女史、チェロには原田禎夫氏を迎えて、充実の演奏となりました。本当にありがとうございました。
石橋メモリアルホールはまもなく改築となるそうです。私も何度となくこのステージには立たせていただきました。特に、15年お付き合いのある「アンサンブル・フラン」はここを以前は本拠地にしていたので、ここで北欧と英国の音楽をずいぶん奏でたものです。想いでの残る楽屋廊下に、こんなマエストロがいらっしゃいましたので、ツーショット!
「シベリウスの遺したもの」第一弾<シベリウスの真実>はこれにて終了いたしました。両日とも熱心なシベリウスファン、またこの企画そのものに関心を持って通ってくださった皆様。本当にありがとうございました。
日本シベリウス協会の企画はこれから10月、11月へと続いてまいります。次のコンサートは11月のヨルマ・ヒュンニネン氏バリトンリサイタルです。世界的なバリトン歌手である氏の深い豊かな歌をぜひお楽しみください。
本日は大使館にてグラスベック氏をお迎えしてのレセプション。そして自分は大阪へと深夜向かいます。明日から大阪市音楽団の皆さんとご一緒します。
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