京都大学交響楽団始動

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京都大学関係者の皆様は、この場所に懐かしさを感じられると思います。
昨日のリハーサル会場はこちら。京都大学吉田寮のある場所。
感激の建物でした。

自分が学生時代、あるいはそれ以前、練習会場や学校そのものも この風情のところはまだまだ残っていましたね。
 

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吉田寮の外観。いやああ、創造性が掻き立てられる建物です。

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練習会場一階の廊下。サークルの部屋が並びます。床のギシギシ・・・・この感触が良いのです!

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由緒あるデザインの手すりだそうです。このまま映画を撮りたいですな。

さて、初顔合わせの京都大学交響楽団、公演2か月前の初リハーサル。
メンバーもそろい、見学者も多数、トレーナーの先生も臨席され、なかなかの緊張感のものと昨日はフィンランディアから開始。

練習を積んでいるということが非常によくわかる第一印象。そしてどんなアプローチで指摘しても、
何かしら音に反映されるという楽団としての理解の深さも感じました。まだまだフィンランディアの奥深さを掘り下げてゆくポイント宿題は残しながらも、私自身の心の中は「楽しみじゃ」  でした。

続くニルセン、
こちらの方は、ある部分京大オケの本領発揮となるかもしれませんね。同時に作曲家独自のスタイルをもっと追究するという時間が、これからの2か月であろうと思いました。
オーケストラとしてリハーサルのノウハウ、セクションの積み上げのノウハウは伝統的に持っていると感じましたので、「何を」求めるか、作り上げるかの方向性を統一して追及するモードにすぐに突入することが必要であろうと・・・感じたわけです。

そんな初日リハーサルには、敷地内の鶏たち

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そしてウサギ・・・はたまた「ヤギの供養碑」などが並ぶ環境に、楽しい刺激を受け
リハーサル後はトレーナーの先生方と学生たちと早速語らいの場を頂きました。ありがとうございました!

二日目の本日は市内の公共施設にて。
ニルセンから開始。そしてグリーグも。当日語りをしてくださる川下大洋さんもお越し下さり見学されていました。
交響曲の構築とは別の視点とセンスが必要なグリーグの劇音楽。これも楽しみな課題が残りましたが、
きっと素晴らしい音絵巻を描けると、確信しています。

彼らの良さは、おそらく・・・・考えて音を出すということ。妥協を許さないという精神がお互い良い刺激になっていること。一歩間違えると非常に人間関係難しくなりますが、現在のところ穏やかにそのお互いの刺激を高めているように感じます。きっと昔はもう一味、人間臭かったのかもしれません。

昨日の会場のような姿が、人間社会には必要だと自分は思っています。
生き物であることを忘れてしまうような社会環境は人類の自らの首を絞める結果になるでしょうね。
それを推進している現代社会は、どこかでバランスをとってゆくことを急いで広めてゆかないと、
滅びの一歩手前まですでにきているわけで・・・・・・

というようなことも考えてしまうような素晴らしい環境でのリハーサルでありました

週末リハーサルを行った、けいはんなフィルには京大オケのOBが複数います。
今回の学生たちのリハーサルにも見学に来られていました。いろいろと暖かな深いアドバイスをされていましたよ。それをきちんと受け止め咀嚼するキャパを持っている現役学生たちの姿も、頼もしく思いますね。

ミニ関西ツアー第一弾終了。

 

 

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 新田ユリさま
    先日は数十年ぶりに後輩諸君の音に触れることができ、思わずワープして壇上にいる気分になりました。練習の見学を許可していただき、感謝で一杯です。
    「ディズニーランド」のご指摘に溜飲を下げ、内声に歌う勇気を吹き込まれるのに意を得たり、本稿の新田さんの的確なアナライズを拝読し、今回の出会いが彼らにとって本当に良い経験となるであろうという予感が実感になりました。
    吉田寮と学生集会場の写真、大感激です。
    ゲートを入ってすぐ左、学生集会場の向かいにお堂のような木造の建物があり、オーケストラは社交ダンス部と平和に(?)共存していました。そのBOXが炎上して灰に帰したとき、私はもう日本を離れていました。
    いわゆるサークルを越えたレベルで、アマチュアとして音楽を追及すること。
    自分で演奏する内的必然性は感じませんが、学生時代のその経験が、社会で何かをプロとして追求するのに、少なからぬ意味をもっていることを、改めて確認いたしました。
    これから西に東に大奔走なさるという新田さん、どうぞご自愛を。そしてこれからも、アマチュアに夢を与え続けられんことを。
    2013年5月6日 ウィーンにて

  • >三谷克人さま
    コメントありがとうございました。そして先日は大先輩のご見学、学生たちも嬉しかったのではないでしょうか。ありがとうございました。
    私にとっても今回の出会いはとても嬉しいものです。関西の学生オーケストラとの共演は比較的多いのですが、それぞれにしっかりと特徴を持って活動をしている点、非常に気骨を感じています。来週、2度目のリハーサルを迎えますが、またどのように変化しているか今から楽しみです。
    懐かしい場所への先輩方の多くの記憶は、きっと何かの形で今の学生のDNAとなり残ってゆくのでしょうね。素晴らしい伝統です。
    ウィーンでもすでに美しい春から初夏でしょうか。どうぞお元気でお過ごしくださいませ。ありがとうございました。

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