人間の騒動の中で

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猫くんは、マイペースでくつろいでいました。
大阪城公園の猫です。

人間の騒動は日に日に大きくなってきました。新型インフルです。
自然に広がってゆくことはもう止められないと覚悟して、対策と心構えを決めるに限りますね。

便利でスピーディーな世の中になった以上、人間の往来も同時に盛んで速くなっています。
そこに何も知らずに乗って動いた人に罪はないでしょう。
用心をしていても、知らずに触れてしまうこともある。その連鎖のスピードが速い。

現在の感染者が出た地域以外に広がるのは時間の問題。
その覚悟をしてしばらく乗り切るしかない。

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丁度1年前のラハティです。オスモさんがラハティの音楽監督として最後の公演のタクトを持ったとき。
あのブルックナーも記憶に残る演奏でしたね。そういう本番を積み重ねていくマエストロはすごい。

混沌とし、遅々とした自分の歩みを振り返ると時折爆発しそうになりますが、
物事すべて自分が原因。何事にも「理由」がある。「わけ」がある。
自分の周りのことは自分の鏡、自分の道は自分の足が造ってきたもの。
焦るもどかしい気持ちの時には必ず手にする本がある・・・・

「木のいのち 木のこころ 天」(西岡常一) 
「木のいのち 木のこころ 地」(小川三夫)

以前にもこのブログでご紹介した本です。関西で同僚の先生から頂きました。
最近頻繁にページを開けます。

職人と学者について書かれた項があります、
「・・・・・体験や経験を信じないんですな。本に書かれていることや論文のほうを、目の前にあるものより大事にするんですな学者たちと長うつきあいましたけど、感心せん世界やと思いました。しかし、なかにはよく私らの話を聞いてくれる学者もおりましたし、自分の学説にしばられん人たちもおりました。そうした学者は本当の研究者やなと思いましたものな。」

具体的な論争点などいろいろ体験談を書かれているのですが、素直に納得できるお話しが多い。
「職人がいて建物を建て、それを学者が研究しているんですから、先に私らがあるんです。学者が先におったんやないんです。職人が先におったんです」

そのとおりですわな・・・情報をたくさんもっていたり、勉強して知識が増えると「こうであるはずだ」という説にとらわれることがありますね。その点は音楽の場合も気をつけて楽譜をみていかなくてはいけないことだと心に留めています。

教育のことにも触れています。
「身体は飯を食わせれば大きくなりますが、心はそうはいきませんやろ。心の糧は五感を通して、心の底に映る万象を正しゅう判断して蓄えること。これが心に飯を食わすということですな。」

「木を育てるのは大変なことです。自分のことだけを考えていたらできません。国の未来や国土の命を守るという使命感があって、初めて木は育てられるんです。人間を育てるのも同じことでっせ。次の世代を担う人を育てるという使命感がなければあきません。」

一つ一つが自分の仕事にも結びついて、深く共感しながら時には耳が痛く自省することも多々。

この著者が木の素材に気を配り宮大工として建物を築き上げていく様は、音楽家の仕事と共通することが多い。ずっと大切にしていきたい名著です。

立教大学講義のレジュメ作成中です。今週終わりには資料準備もすませて、進行を整理しておかなくてはいけない。ゲストスピーカーとして1時間の講演の後、この講座の講師の先生方と30分の対談という形式。なかなかハードな仕事であります。これまでの積み重ねで伝えたいことはたくさんあるのですが、一つのまとまった形にして受講者のみなさんにお伝えできる内容にしていくことが大変です。だいたいこのタイプの仕事の時には、「火事場の馬鹿力」なる、最後の集中力にかけてしまうことがこれまでほとんどでした・・・・。しかし今回はそれでは済まない。夢にも度々出てきてうなされるし・・・・

ということで、本日は少し集中力アップで内容の整理だけは終了!
あとはこれにそって内容の肉付けと資料作成ですね。

楽譜もたくさん待ちかまえているので、よそ見している場合ではない。
がんばろう・・・・

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