週末は再びアイノラ響の集中練習、そして日曜日の午後は浜松へ・・・。
アイノラ響の今回のプログラムの大変さ・・・は、
技術的な難しさというよりも内容の重さと暗さと神経を使う難しいアンサンブル、
そのタイプの作品が並んでいることかもしれない。
インメモリアム・・・タイトルの通り、葬送行進曲。
ヨーロッパのこの種の行進曲の歩みは、3連符に支配され重い。
森の精・・・・今回唯一若い頃の作品。エネルギーが溢れている。そして魅惑的。演奏者にもパワーがいる。
木の精・・・・短い時間の中に、幻影を見たかのような多様な風景が書かれている。
交響曲第4番・・・シベリウスの7曲の交響曲の中で最も好きな作品。
この作品は難しい!という巷の評判とメンバーの気合と作品への相性
それが結果的に最も仕上がりの良い状態に運んでいるかもしれない。
4曲の中では森の精だけが楽譜のタイプが異なる。書かれた時代が10年違う。
アイノラ響も過去5回の定期演奏会の中で、初期から後期まで満遍なく演奏してきたが、
その作品たちを貫くシベリウス語を解釈することにおいては、素晴らしい力とセンスがあると思う。
どちらかというと、力技よりも細やかな神経を使う作品のほうが得意なオーケストラかもしれない。
そんなメンバーの力をちゃんと集合させて音楽的に花開かせる役割を自分は担っている。
あと2週間。まだまだ自分の課題は大きい。
寝てもさめても、シベリウスの書いたこの素晴らしい作品達から聞える「声」がやまないのです。
まったく違う話題ですが、
ケーブルテレビで見られるFOX提供のドラマ「ゴースト」がお気に入りです。
このドラマも「魂の声」がテーマ。
主役のメリンダには見えて聞える「魂の声」、その訴えることを現世に伝えて大事な務めを果たす。
ステージで、客席の皆様にシベリウスの言葉が届くか・・・・、22日に結果を出します。
さて、日曜日は午前のアイノラ響のリハーサルが終わって、浜松へ。
「こだま」で時間をかけて行きました。オーケストラの耳から吹奏楽の耳へ変える時間です。
スコアの姿もまったく違います。
15日に本番の第12回「響宴」でご一緒する、ヤマハ吹奏楽団浜松のリハーサル。
もちろん初顔合わせ。こちらはCDやステージで拝聴しています。
とても実力のある吹奏楽団ですね。現在は須川展也さんが常任指揮者。
ちなみに須川さんも同級生です。
今回2曲。タイプの異なる2曲です。
「アルルカンの謝肉祭」から。音のドラマを作品の時間軸の中でどのように描くか、自分なりのアイディアを元にリハーサルを進めました。しっかり練習をしてあって、作品のニュアンスをかなり細かく描けそうな気がしています。
「大樹の歌」、マリンバのソロが入る作品ですが、この日はバンドのみ。真島節が随所に聞かれるものです。
今週のソロ合わせが楽しみです。ラテンのリズムは好きですね~。
この楽団に、国立音大の卒業生が二人いました。数年前の卒業生。懐かしいですね。
皆さんしっかり仕事を持って頑張っていますよ!
様々な楽器経歴の人が集まっている楽団。
日常の楽器と関わるお仕事の中で演奏の経験を積み続けるという環境は、とても素敵なことに思えます。
そして練習終了後、鰻をいただきました。浜松です。
文句なしに美味しかったです。ありがとうございました!
今週のリハーサルに向かってエネルギー充電です。
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