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 今頃ラハティの湖は、どんな光りでしょうか・・・

モーストリークラシック、レコード芸術、先月の音楽の友などなど・・・この秋の号に「グリーグ・シベリウス特集」が満載です。放送や新聞などのメディアでも昨日のシベリウスの命日を中心に、盛んに番組が組まれています。

日本シベリウス協会は、これらの雑誌編集者に作曲家や研究の情報提供や、来週から始まる企画のお知らせをしています。そのたくさんの作業の中で再認識することは、情報をきちんとお届けするということは、非常に大変なことであるということ。

私の周りには、その点非常に厳しくチェックをする方がそろっています。先輩、同僚、弟子・・・。これは私自身はとても苦手な分野であるので、この皆さんにならって気をつけて書くように心がけるようになりました。

世の中には音楽を楽しめればよい、と割り切って細かいことを気にしないお客様もいらっしゃいます。しかし一方、情報に非常に敏感で、きちんとクレームやコメントをくださる方もいます。

昨今のネット検索機能のおかげで、ある程度の情報はだれもが自由に閲覧することができるようになっています。しかし、そこに提供された情報がきちんとしたものであるか、そのことへのチェックは最後は自分で行わねばいけないと思います。必ずしも正しい情報だけではないからです。ひとつの間違った情報を引用する人の列が伸びていくと、いつのまにか、それが「本当」ということになって浸透していきます。

そのことの怖さは、専門家として携わる人がいつも気をつけているべきだと思うのです。自分もその点は心してかからねばと思います。私自身は研究者ではなく学者でもなく演奏家です。でも今回、この協会の仕事の中で、素晴らしい研究を積んでこられた皆さんと接し、その研究の結果を拝読しているうちに、どれほど文字として形に残す研究者たちが、心身を削って書き記しているのかということを思い知っています。そういうことへの敬意は忘れてはいけないと思うのです。

そしてそれを編集していくスタッフの素晴らしい作業!私には未知の世界でありますが、それぞれのご専門の力というものを実感した日々でありました。

来週お届けする二つの公演の特徴を挙げてみましょう。

<シベリウスの真実 1>
9月24日(祝・月)14時開演 紀尾井ホール

●この日は、開演前にプレトークがあります。(13時50分頃から)少しお早めにおでかけくださいませ。
●はじめにお届けする、ヴァイオリン協奏曲のオリジナル稿。これはピアノ伴奏として世界初演です。ピアノのパートはもちろんシベリウス自身のもの。その楽譜については、当日トークがあることでしょう。
●オリジナル稿のオーケストラ伴奏は ラハティ響-オスモ・ヴァンスカ指揮のコンビが録音をしています。24日にソロを務める佐藤まどか女史もご自分の博士号の学位審査の演奏会で日本初演となる演奏をしています。この日もオリジナル稿、現行版の2曲を続けてという離れ業をなさっています。
●コンチェルト演奏の間に、小さなトークがあります。
●交響曲の前に第8番交響曲への軌跡という内容で、ミニトークがあります。
●全体の演奏時間が少し長いコンサートです。終演予定は16時半となります。

<シベリウスの真実 2>

9月25日(火)

 この日は、レクチャーとコンサートの二本立てです。

 
●レクチャーは17時から18時の1時間です 
●場所は上野学園大学のオーケストラスタジオです。こちらの大学は今年新校舎が建ちました。その10階にあります。
●フォルケ・グラスベック氏がピアノを用いながら講演を行います 
●通訳も入ります 
●神部智さんという現在、シベリウス研究で日本の第一人者となる方が、講演に対して質問を投げかけます。
●私は、司会と、指揮者という立場での質問者となります。
●コンサートは19時開演です。上野学園大学内の石橋メモリアルホールです。
●こちらはトークを挟みながら、日本初演の作品が並びます。
●ピアノトリオです。
●シベリウスの原点として、初期の室内楽作品です。
●これもシベリウスなのだ!という驚きと喜びにあふれることでしょう。
●この二日間をとおして、シベリウスの初期から晩年までを一気にご紹介という趣向です。もちろんお届できることは一部のことなのですが、これがきっかけで、「交響曲第2番」「フィンランディア」だけではないシベリウス像が新たに広まるとよいな・・・と思います。

両日の公演、まだお席があります。

 ●9月24日ご希望の方  日本交響楽協会へお申し込みください。電話は03-5721-4621です。当日券の発売もあります。

●9月25日ご希望の方  日本シベリウス協会へお申し込みください。電話・FAXは03-3952-6991 こちらも当日券があります。レクチャーは、事前に申し込みをいただくようになっています。レクチャーご希望の方は、必ず協会までお問い合わせください。

どうぞ宜しくお願いいたします。


 風の声が聞こえる コリの風景です。

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