東京コンサーツ・ラボ 森と湖の詩サロンコンサート終演

 6月29日(水) 9年ぶりのサロンコンサート再開の機会をいただきました。
心より感謝申し上げます。

15時開演 「シベリウスの七色の虹~7つの交響曲~」

19時開演 「シベリウスの50歳の筆跡~交響曲第5番の2つの版について」

この2種類のサロン企画、どちらかというとレクチャー公演のような形式になりました。
興味を持ってご来場くださった方が、熱心に楽譜や背景の話に耳を傾けてくださり、具体的なピアノでの音をもとに シベリウスの交響曲の世界を一緒に旅してくださった実感があります。本当にありがとうございました。

後半では、音楽ライターの山野雄大さんにも参加いただき、お話をいただきました。
山野さんには、昨年のシベリウス生誕150年の折、レコード芸術の特集記事のインタビュアーというお立場でお目にかかり、その折に話が90分ノンストップで進行するという 大変に深く広い知識とシベリウスはじめ北欧音楽への見識の確かさを感じていました。この企画を考えた時に、特に5番の二つの稿について鋭く切り込みを入れてくださる方・・・として、真っ先にお願いをした次第です。音楽ファンの方の立場と、楽譜への洞察と両方の視点で進行をリードしてくださいました。深く感謝しております。

そしてパワーポイントスライドを使っての内容でしたが、その操作はお弟子様。話を聴きながら的確な操作を自在にしてくれ、大変に助かりました。お弟子様自身も私のアシスタントという立場の中ですでに交響曲は7曲とも勉強しています。3番は自分の公演でも指揮していますね。本当にありがとう。

夜の公演では軽いお飲み物を片手に、終演後もお客様とお話をする時間がありました。
熱心なシベリウス愛好家の方、研究されている方等々いろいろな想いを語ってくださいました。

ピアニストの友人の皆さんもご来場で、こちらとしては大変に青ざめる面持でした・・・・

交響曲のスコアリーディング以外に音を出したのは

フィンランディアの冒頭、作品99の白樺、作品103の村の教会 
村の教会はアンダンテ・フェスティーヴォと作品のテーマ要素が同じです。アンコールにということで
はじめて演奏してみました。

今回はレクチャー色が強かったのですが、次の機会には演奏の比率を上げて、そして楽しく過ごしていただける企画も考えています。ぜひまたお越しいただけますと幸いです。

当日の様子の写真がいくつか届きましたので、こちらでもご紹介。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  •  昼夜2回の御講義は、いずれもシベリウスファンにとっては新鮮な刺激で、シベリウスの作品に対する興味をいやが上にもかき立ててくださいました。
     交響曲第5番(初稿版)には、幾つもの斬新な試みが盛り込まれていること、それが現行版では大幅に整理整頓されていることをを伺うにつけ、その背後に見え隠れするシベリウスの創作活動の世界の広がりと奥深さ認識することができました。そして何度も何度も聴いている7曲の交響曲を、耳を洗ってもう一度聴き直すべきだと思いました。
     また、モチーフをピアノで弾いてくださったお蔭で、完成したオーケストラの響きでは感知できなかった陰影がクッキリと見えたのも驚きでした。同時に、指揮者はスコアの読み込み過程でいかに深く掘り下げなければならないかが垣間見え、その成果を漠然と聞いているだけの怠惰な聴衆であったことを恥ずかしく思いました。
     含蓄の深いお話しを本当に有難うございました。

  • junsin様
    コメントありがとうございました。お返事大変遅くなりました。
    2つのサロンコンサートにご来場いただき、ありがとうございました。シベリウス愛に満ちた方、北欧にお詳しい方様々なお客様の前でなかなか緊張のひと時でしたが、これからのコンサートを楽しんでいただくための、あくまで一つのポイントとしてお届けした企画でした。私自身もあらためてスコアリーディングで確認をしたことにより、次の公演への良い道筋ともなりました。
    お客様には、究極は音だけでお楽しみいただきたいと思っています。一音だけでも意味があるということを、音だけで感じていただけるように 演奏者としてはこれからも精進します。ありがとうございました!!

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