Ensemble Nova サントミューゼ公演終演

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上田市に新しく建設されたホール、サントミューゼに参りました。

 

オーケストラは、アンサンブルNOVA。この2年、夏にご一緒していた長野県出身の音楽家の皆様が集うオーケストラです。全国から集まります。長野在住で活躍されている方、長野を離れてこの機会に故郷に集う方、いろいろですが とにかく過去2年難曲を二日間のリハーサルで作り上げてしまう素晴らしい力を持つ音楽家の集まりだと思っています。今回もかけがえのない素晴らしい機会をいただきました。

二日間のリハーサルも本番の会場を使用。ありがたいことです。
初めてのホールは、どのように音を捕まえるか、どう客席に届けるか・・・そのあたりのリサーチを含めながらリハーサルを進めます。
 

今回、第1部はバロック。
ヴィヴァルディの「四季より春」 ヴァイオリンは村上あゆ美さん

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村上さんとはNOVAのステージでこれまでもご一緒しています。今回はソリストの立場で共演。
いつものお仲間に支えられて、本番伸びやかに音楽を作り上げていました。おめでとうございます!
ヴィヴァルディは本当はタクトを持ちたくない・・ですね、できれば鍵盤奏者兼任でアンサンブルに参加していたい。そういう作品です。

2曲目は自分にとって初めての作品、でもトロンボーン奏者の皆さんには定番!という作品。
ワーゲンザイル作曲の協奏曲。ソロは新日本フィルハーモニー交響楽団の奥村晃さん。ワーゲンザイルは1715年生まれ。ウィーン前期古典派。もちろんモーツァルトより前。音大生の頃、トロンボーン奏者の伴奏を多く手掛けていたのですが、専属的に伴奏をしていたのはバストロンボーンの専攻生だったので、この作品には出会っていなかったですね。奥村さんは、アルトトロンボーンで演奏されました。
ツーショットを撮影し忘れた・・・
こちら、レセプション会場での写真ですが、

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左から二番目が奥村さんです。

 

そして一番左は客演コンサートマスターの岡本伸一郎さん。とても丁寧にアンサンブルを作り上げてくださいました。バロックのタイプの作品の場合、語り口やトーン、フレージングは明確に音楽の重要要素として聞こえてくるので、その点がリーダーのもと集合してくると、とてもよい流れも響きも自然に生まれます。
今回のホールは大きなホールです。NOVAの編成は大きくはなかったのですが、バロック作品としてはやや多めな弦楽器編成。そのオーケストラとソロとのバランス、テンポ感などいろいろリハーサルから試行錯誤してゆきましたね。本番、とても柔らかな音色のソロとともに、2楽章形式の作品のフォルムが、良いバランスで仕上がったと感じました。奥村さんは第3部ではオーケストラ奏者としても参加されていたので、テノールとアルトを持ち替えて、そしてハードなハチャトゥリアンも演奏してのソロでした。本番へのコントロール素晴らしかったですね。素敵な演奏、ありがとうございました!

第2部はJazzyな響きとして、上田市民吹奏楽団とトロンボーンの奥村さんのお兄様であり、トランペット奏者として活躍されている奥村晶さんのもと作られたステージ。NOVAからは、パーカッションの荻原松美さんはじめ、弦楽器に8名のメンバーが入り Jazzyな世界とラテンナンバーが繰り広げられていました。
ステージリハーサルの風景ですが、こんな感じで・・・

 

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奥村晶さんは、なんと国立音大のジャズ専修コースの講師もされていますね!

 

ご兄弟そろって金管楽器奏者として地元でも昔から名前が知られていたそうです。小学校~高校まで一緒というメンバーもいました!そしてその後輩がまたプロの世界に羽ばたいているという層の厚さを感じました。

さて、第3部は「ザ・ハチャトゥリアン」と命名してよい内容。まずはよく知られた管弦楽2曲を演奏。
「仮面舞踏会よりワルツ」「ガイーヌより剣の舞」
この2曲はクラシック音楽に縁が遠い方でも耳にしたことはあるものですね。その作曲者ハチャトゥリアンが1936年に書き上げたピアノ協奏曲が今回のメインです。
私自身も初めて接します。ヴァイオリン協奏曲(1940)は、以前手掛けて今年も5月に演奏します。

ピアノ協奏曲はこれを弾きこなせるピアニストはそう多くはないように感じるヴィルティオーゾ系の部分と、アルメニアの魂を知らないとどのように歌を作り、音色を見つけたらよいかわからないというむずかしさがあると客観的に感じます。その両方を圧倒的な音楽性と力量とセンスを持ってお客様のみならずオーケストラのメンバーと私にもぞんぶんに聞かせてくださったのが、秋場敬浩さん。

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私も決して小柄ではないのですが・・・私+30センチほど。

ピアノ合わせの時から、明確なイメージを持ち 何よりアルメニア、ロシアで勉強されている経験とその後の深い研究成果に基づく的確な作品の分析理解。そしてそれが理論に終わらずきちんと音に意味を持たせて、まさに作品が奏でたがっているように演奏された本番だと思います。
ソリストの奏でる音楽の言葉に、今回オーケストラもどんどん変化し、バスクラリネットをはじめとして大きなソロを持つ皆さんも素晴らしい音楽を描いてくださいました。合わせるという点で自分の中の
反省点はあるのですが、音楽を共にという点では本当に充実のステージの時間だったと思います。岡本さんはじめ、オーケストラの皆さんにも大感謝でした。
大きな宝物をいただいた気持ちです。

内容もりだくさんのステージでしたので、終演も予定より伸び・・・・いろいろバタバタではありましたが、
お客様からも好評のコメントを頂きました。多くのお客様ご来場でした。ありがたいことです。

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秋場さんのご縁で、駐日アルメニア大使ご夫妻がご来場くださいました。ポゴシャン大使ご夫妻です。

 

Pogosyanと書きます。日本語は非常にご堪能です。秋場さんとはロシア語で会話されていたので、自分にとっては懐かしい響きを久しぶりに聞いた想いです。不肖の娘はなぜロシア語を勉強しなかったのか!最近本当に自分の愚かさに腹立たしく思うこと多いです。これから始めて間に合うか・・・フィンランド語もまだまだ勉強これからの状態です。でも自室もロシア関係の本にまだ囲まれている状態で資料は一杯。文献を読みこなすまでは難しいと思いますが、会話が成立するところまでは、あきらめずに挑戦したいなと久しぶりにロシア語の響きとロシア音楽の魂にどっぷりつかって思いました。

大使ご夫妻からは本日の演奏に力強く暖かなお褒めの言葉を頂きました。秋場さんはコミタスという作曲家のコミタス協会の会長もされています。コミタスについては、こちらもご覧ください。アルメニア音楽を日本に広める草の根的な活動もされています。同時にエストニア、フィンランドの作曲家にも造詣が深いので いつかフィンランドの作曲家のピアノ協奏曲で共演の機会をと思います。

 

昨夏ベートーヴェンでご一緒した、大森晶子先生もご来場くださいました。そして今回の滞在で新たにご縁をいただいた、作曲家堀井園実先生との出会いもまた一つの宝となりました。秋場さんの子供時代からご存知で、いろいろエピソードも伺いました。
1984年生まれの方なので、まだまだ若い世代です。スーパー大きな才能をぜひこれからも日本国内だけではなく世界に広げてほしいなと思います。

私自身は長野県には仕事以外のご縁はないのですが、この2年半本当に密な時間を頂きました。
アンサンブルNOVA主宰の加藤晃さんはじめとして、関係者の皆様には心よりお礼申し上げます。素晴らしい音楽家の皆さんとの出会い、そして新たなホールとの出会い、ありがとうございました。お世話になりました。

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こちらの素敵な陶器の絵皿、秋場さんから頂戴しました。アルメニアのものです。
古い教会が描かれています。演奏会に持参した今回のお供、マトリョーシカと父の形見の小さな歌集とともに撮影。

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無事に昨夜千葉の家に到着したので、しかるべき場所に飾らせていただきます。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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