アンサンブルフラン第37回定期演奏会終了!

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アンサンブルフラン&ヨウコ・ハルヤンネさん、以前から願っていた共演が実現しました。
ご来場の皆様、暑さの中本当にありがとうございました!

フランの皆さんとは、すでに22年のお付き合い。北欧・英国の弦楽合奏作品を多く共演している中で、
いつか、フランの皆さんとヨウコさんとのコラボを・・・と、思っていました。今回作品は北欧のものではありませんでしたが、ヨウコさんの安定した、美しい音色とテクニック、そして清潔なクリアーな音楽が、
フランの持つ良さとマッチしたと思います。

ヨウコさんも今回の共演はとても喜んでいらっしゃいました。

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土曜日のソロ初合わせの時から、フランの皆さんの力を感じ、公演が楽しみだとおっしゃっていました。

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初のチェンバロ弾き振り協奏曲伴奏・・・でした。何度かチェンバロの練習に楽器店に通う中、
まずは音色に魅了され、そして音色と演奏スタイルから古楽という限定の時代の音楽だけではない、古から今につながる音世界の可能性を強く感じました。もちろん本来のこの楽器の時代の作品と向き合う姿勢において、大いなる刺激を受けたのも事実です。我が家に置くことは無理なので、また機会があったら通って勉強してみたいと思います。
 

ソリスト・ヨウコさんとの共演は、2004年からほぼ毎年、何かしらの形でフィンランド、日本で続いていました。
録音もあります。ノルウェーにも行きました。いつもすぐそばで聞いているわけですが、豊かにホールに響くものとは、また異なる精緻な音の紬が感じ取れます。それは幸せな空間であり、刺激と緊張の空間でもあります。

アンコールは、モリコーネの作品、「ガブリエルのオーボエ」、美しい旋律です。いろいろな楽器の方がこれを録音にも残されていますね。
私の大粗相・・・申し訳なかったです。あのような美しい空間になんということを・・・<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

コンサート冒頭は、ニルセン「組曲」
プログラムノートにもありましたが、表記が「組曲」となっているのは理由があります。
ニルセンはこの曲を「little suites」とは記していません。初めの出版の時に、なぜか出版社がそのように表記してしまったようです。新しいニルセン全集では単に、組曲と表記されています。

何度も演奏の機会がありましたが(フランもです)、今回いろいろな意味で納得できることが多かったです。
若きニルセンの出世作でもあり、世の出た時から人気のあった作品、今回もアンコールでこの第2楽章を演奏しましたが、当時も第2楽章が繰り返しアンコールされています。
演奏技術も必要ですが、ニルセンの独特の語法、調性感を共有してクリアーに描かないと、なかなか作品の面白さが浮かび上がらない難しさもあります。フランの皆さん、さすがであります。

シベリウスの「内なる声」
これは、私自身はフィンランドでラ・テンペスタと2度共演して以来です。クワルテットとしての美しさと、この弦楽合奏版としての構築は、少しだけ異なるものがあると思っていますが、それでもある種の合奏のスタイルに落ち着かないで、音が求めるものを、人数が増えても細部まで共有して「内なる声」を紡ぎだすということを、個人的には目標とし、その方向で積み上げてきました。こちらの作品も、「どうして、突然こうなるの?」という部分が多い曲です。でも、それがシベリウス・・・その理由をこちらも日々思案、試行錯誤、シベリウスへの問いかけの日々の中で、フランの皆さんのこれまでの蓄積、センスとともにお送りしたのが、昨日の演奏であったと思います。

底力のあるフランです。この非常に技術的にも難しい作品を、本当に最後まで精緻に、心を込めて音を磨き積み上げる皆さんとの共演の時間は、毎回大きな喜びがあります。
2週間前までなかなか厳しい状況でしたが、今回初コンサートマスターであった、小野さんのリード、支えるベテラン組み、若者からの刺激などなどいろいろな世代が文字通り「自由に」会話をし、積み上げるスタイル、
これからも長く継続していってほしいですね。
コンマスの小野さんとは、自分は20年前に広島でも共演しています。広島ジュネス、最後の公演でしたね。

皆さん、本当にありがとうございました!

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我々の共演CD「シンビオシス」、共同企画であった「祈りの虹橋」、ほかヨウコさんのソロCDなど、
販売がありました。そのあとサイン会!いろいろお懐かしい顔にも出会えました。
お買い上げ、ありがとうございました!!

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私の反省会・・・もとい、レセプションでのご挨拶。でも二つのごめんなさいがありました・・・
以後厳重注意ですね。<(_ _)> ヨウコさんが後ろで厳しくチェック!?(ヨウコさんの側で同時通訳はメンバーのヴァイオリンY.Tさん)通訳のお仕事をされている方です、ありがとうございました!!

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ところで、ヨウコさんは、今週末、21日がお誕生日!少し早かったですが、皆さんでHappy Birthday!!
6本のろうそくに「これは・・・60歳になったってこと?」と、ユニークなコメント。

レセプションはホール内でいつも行います。公式レセプションという名前の元、
やや、真面目に。でも面白いお話も飛び出すことも。
 

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そして、2次会は同じ建物の中の「和風」お店へ。

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こちらは、フラン風になります。フランクに。世代を超えて・・・
ヨウコさんも、ここまでお付き合いくださいました!

22年目の共演、終演です。お疲れ様でした。
ちなみに22年前、第15回は、ディーリアス、シェーンベルク、でしたね。そしてヴィオラの川崎先生とのコンチェルトがありました。忘れられない演奏会です。

1年早い、ニルセン&シベリウス 生誕150年プレコンサートでありました。
本当にありがとうございました。

 

 

個人的なことながら、先週伯母が他界しました。土曜日の葬儀には参列できなかったので、
シベリウスの3楽章は、天国に届いてほしい・・・そんな気持ちもありました。父のすぐ上の姉、
いつも身ぎれいにしていらして、細やかで優しい伯母でした。最近まで時折コンサートにも足を運んでくださっていました。子供のころ随分上石神井のお宅にお邪魔しました。
ヨウコさんのCDも聞いてくださっていました。安らかな眠りを心より祈ります。

 

 

 

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コメント

コメント一覧 (5件)

  •  今晩は。
     日曜日のアンサンブル フラン演奏会、ご招待をありがとうございました。入場券の購入予定予算をヨウコ ハルヤンネさんのCD購入にさせていただきました。
     ヨウコ ハルヤンネさんの音はいつも素敵な、そして心安らぐものでした。新田ユリさんのチェンバロもよく聴こえておりました。欲を言えば、オケの編成を小さくするとそれぞれの楽器の音が細かく聞こえると思います。
     新田さんが、少々お元気が無かったのは日記に書いておるとおりでしたか
    早く、お元気になられてくださいね。
     プログラムに書かれていたニルセンとシベリウスの対話、おもしろかったです。続きをぜひ読みたいです。

  •  いつもながら充実した演奏を聴かせて下さるアンサンブル・フラン。今回も合奏能力の高さと表現力の幅広さ、豊かさは期待通りでしたね。
     ソリストにハルヤンネさんをお迎えするという贅沢なひとときも嬉しい限りでした。「これがトランペット?」と思うような静かな深い味わいの音色に、音楽家としての教養の深さを感じます。
     シベリウスの「親愛なる声」は、原曲よりも弦楽合奏版の方が厚みと奥行きが出て聴きやすいと思いましたが、新田先生の指揮の下で表現の方向性が美しく統率されたからでしょうか。特に四重奏ではハチャメチャになりがちな終楽章で、各声部の複雑な掛け合いがクッキリと浮かび上がったところは秀逸でしたね。
     ニルセンの確かな存在感もなかなかのものですね。アンコールに第2曲を再演したのも良い趣向だと思います。
     今回も質の高いコンサートをお聴かせ下さり有難うございました。

  •  いつもながら卓越した合奏能力を披露されるアンサンブル・フラン。今回も期待通りの
    充実したコンサートでしたね。
     ハルヤンネさんをソリストに迎えるという贅沢な企画は何より嬉しく、「これがトランペット?」と思わせる静かで味わいのある音色には、音楽家としての深い教養を感じました。
     シベリウス「内なる声」の弦楽合奏版は初めて聴きましたが、原曲よりも厚みと奥行きが増してとても聴きやすく、きっと新田先生の指揮の下で表現の方向性が美しく統率されたからではないかと思いました。特に、四重奏ではハチャメチャに聞こえがちな終楽章の各声部の複雑な絡み合いが、鮮明に聞き分けられたのは驚異でした。この曲は弦楽合奏版のほうが良いですね。
     ニルセンの短いが存在感のある曲も面白く、第2曲をアンコールで再演したのは良い趣向でしたね。
     今回も質の高い、満足度の大きいコンサートを有り難うございました。

  • 加藤様
    お返事遅くなりました。遠路ご来場ありがとうございました。
    また、CDのお買い上げ、恐縮です。当日は元気がなかった・・・わけではないのですが、何か違う雰囲気があったかもしれません。失礼しました。
    また、お楽しみいただける公演をめざし精進します。ありがとうございました。

  • junsina様
    いつもご来場ありがとうございます。お返事遅くなりました。
    メモリアルを見据えた渋い作品が並んでおりましたが、お楽しみいただけ嬉しく思います。ハルヤンネさんの美音はこの12年、変わらず益々深みを増しているように思います。また来日の機会もあります。フランの皆さんも本当に音楽に真摯に向き合い努力されるメンバーが揃っています。今後とも応援よろしくお願いします。ありがとうございました。

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