オピッツさん前夜

明日はこちらに伺う。いよいよ最終公演。マエストロ・オピッツさんのシューベルトシリーズが完結する。

自分のスコア読譜が捗らない時はピアノの前に座る。
スケール全調の後いわゆる練習曲の一気弾きというものを行い、のちおもむろに何かを手にする。特に決めない。今日はなぜかベートーヴェン作品90を手に取った。
何年ぶりだろう・・・2楽章構成の内気な繊細なソナタ。まるでシューベルトではないか・・・。話ができすぎ!?
でも本当に偶然。

スコア読譜が遅々として進まない理由は自己解決すべき問題。自分の内側の問題。
どうやらベートーヴェンはこの作品90の頃、創作低迷期だったよう。
弾きながら自分の内側も少しずつ整理整頓か・・・。何かが引き寄せたか・・・・
第2楽章の会話は、まさに内省的でかつ思いやりに満ちた音の会話。
シューベルトの世界。

年末年始の時間を利用して、勉強の環境を整理してみようと思う。
自分に必要なモノ、楽譜、ピアノ、資料書籍、それは増え続ける一方であり一生必要なもの。
模様替えと整理のプランニング。
来年再来年への大きなプロジェクトを成し遂げる下準備も待ち構えている。
執筆に集中する時間も確保。
鬼のように模様替えが趣味だった活発な時期は自分の中から過ぎ去っているが、
まだまだ老け込むには早い。意識して動かないとこのまま静かな余生に入ってしまうような・・
そんな危うさも時々感じる。
静かな時間は必要だが、静かであることが目的ではない。
自分の仕事・・・動かなければ始まらないのだ。
 

望むことができていない、ということは 力が不足、必要な努力が不足であるということ。
私が戦うべき相手は、やはり自分だということをこの年齢でもまだ痛感している。
情けない限りである。

学生たちにいろいろ語りながら、それは目の前に鏡を置いた状態であることを感じている。
それでも、学生たちにとって たとえ一歩でも先に歩んでいるという状態であり続けたい。
師走・・・・・走るのだ。

 

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