人それぞれに異なる才能、能力があり・・・
それを磨き発揮させられるかどうか・・・は、自分を作り上げる性格が影響する。
前も書いたが、これは父が昔つぶやいたこと。
日本という国が「能力がある」「まだまだ隠れた才能がある」・・・と、メディアでも連日「日本を元気に」というコンセプトで多くの潜在力を紹介している。そのとおりだと思う。でもそれを何か具体的な形にして、かつ日本国という個の力を対外的に発揮してゆけるように作り上げるある種の性格に・・・・問題があるのかもしれない。
問題というよりも、それが日本の性格、個性であるのだろう。
外から見えにくいもの、外に伝える力が不足していると言われること、外界との交渉は苦手であること、
古くからの日本文化がもつ性質、性格がそれを作り上げていると思うが、正直のところそれは「悪」ではない。
「間違え」でもない。あくまで一つの「個性」
選挙を前にして、「日本国」そのものを、どう認識し どう育ててゆくのか・・・根幹のところに触れる状況になっている。過去から学ぶ姿勢を忘れてはいけない。そして「日本国」だからこそできることを、貫く勇気も忘れてはいけない。自分はその気持ちで期日前投票を済ませた。
世界の大国が陥っている諸問題、日本が抱えている未来への不安、
一触即発の種が恐ろしいほど散らばっている今、
「強い個性」の華やかな動きに振り回されない「賢い呑気さ」が必要だと感じている。
そのためにも冷静な情報分析と、人類の過去の歴史に学ぶ賢明さを心がけたい。
自分自身の能力の話になると、まったくこれは次元の違う話になり、
いささか現在すべてのことに足踏み状態である。それは学びの不足に原因があることは自明。
仕事の方向性の再検討、研究の時間をとること、もろもろタイムリミットの世代に入っている。
コンサートの一つ一つを大事に積み上げてゆくということが何よりの蓄積だが、それを支え続けるのは
勉強しかない。そして若いころとは異なり、多くの草鞋を履き、それを上手に取り替えてゆくということに
難しさを感じる世代に入ってきている。自分の力に対して厳しい目を持って判断しなくてはいけない。
6月の公演に対してお客様アンケートなどでも望外のお言葉を、また身に余るお言葉をたくさん頂戴できたこと、取り組んできたオーケストラの皆さんへの感謝とともに やはり一つの方向性を持って自分なりに歩んできた道を再確認した想いだった。その経験から得たこと、そしてこれから待っている仕事のことを考えるに、
より追及の姿勢を厳しく持たねば、自分の歩む道はどこにもなくなる・・・と、7月に入り特に思うようになった。
来週からフィンランドの仕事が始まる。おそらくまた多くのことを学び、素晴らしい音楽家とともに作品の魅力に深く接する日々となるだろう。リエクサ教会の響きは素晴らしい。お客様がその中で音楽を楽しみ、お客様の心に何かお届けすることができれば・・・嬉しい限りだ。
まだまだ未熟と感じる日々、そして中途半端であると感じる日々。その原因がどこにあるか自分でよくわかっているだけに、その現実的問題をきちんと解消し 良い仕事の積み重ねができる方向に転換する「性格」を私自身は身につけなくてはいけないのだろうと・・・・思う。
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