Tervetuloa Maestro Segerstam

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読響第522回定期演奏会拝聴。
モーツァルト ピアノ協奏曲第23番 ソロ 菊池洋子

マーラー 交響曲第5番

本日は母も一緒に。
菊池さんはモーツァルトのスペシャリストとして今や押しも押されぬ方になっている。
初めて演奏に接した。非常に美しいフォルムと音色を持った演奏。ピアノフォルテも演奏されるということ、
タッチとピアノの発語がそれを彷彿とさせていたと自分は感じた。だから、正直のところもう1サイズオーケストラが小ぶりの方が、より会話が立体的になったのか・・・・という感想を持った。でも本当に正統派の美しい演奏。
アンコールがしゃれていた!マエストロ、セゲルスタム氏の作品。会場が一気に笑顔になったと感じた。

さて後半、その空気は一変。まったく異なる音の世界、次元が生まれた。
セゲルスタム氏の演奏は自分はシベリウスを拝聴することが多かった。そのスケールもまた自分の師匠オスモさんとは異なる大きさを持っているもので、毎回嬉しい驚きを体験。
セゲルスタム氏は作曲家でもある。今回も日本での公演のいくつかでマエストロの作品が演奏される。
交響曲第252番!!など・・・・・・

作曲家が指揮をするとどうなるか・・・・先日の外山先生もそうである。山田耕筰、芥川也寸志、山本直純・・・まだまだ日本にも両方の素晴らしい才能で音楽界を牽引されてきた大先輩がいらっしゃる。バーンスタイン、マーラーも、もちろん。メンデルスゾーンも指揮者としての活躍は有名。シベリウスも度々タクトをとっていた。

自作でない作品を、作曲家が指揮したとき・・・・ほとんど例外なく 新しい作品の世界を聴くことができる。
分析から演奏に・・・という再現音楽家に対して、創造の筆も持っている人が他人の筆跡を読み取り、創造時の作曲家の心情やはたまた無意識のレベルまで十分に理解し望む演奏は、同じ分析でもその掘り起こしはとてつもなく大きく深いものになる。そこが面白い。
そこを「いやだ」という人もいる。きっとこの日の演奏に対しても両方の意見が会場に交錯していたのではと感じた。

マーラーの交響曲第5番。今年8月、自分も初めてこの曲のタクトを持つ。
偶然ながら、この先5番、4番、そして2番・・・と、続くことが予定されている。シベリウスイヤーが近づく中、実はマーラーへの取り組みが続く自分。このことも個人的には非常に貴重で面白い時間となろうと思っている。非常にありがたい。そして気を引き締めなくてはと思っている。

その第5番、一言でいうと ・・・うむ、一言では言えない演奏。
一つの完成された表現で感動した・・・・という言葉は少々物足りない。
描き方が強調され誇張され、それでも作品の本質は崩れない・・・その印象を持った。

テンポ設定、音型の意味、ゲネラルパウゼ、強弱の幅広さ。
そして何より、オーケストラが素晴らしい演奏でその指揮者の筆による壮大な作品を描き切った。
金管セクションの余裕のある美しい響き、ソロの見事な語り、
やはり、日本のオーケストラの力量はすごいと感じる。
 

セゲルスタム氏、現在トゥルクのオーケストラのシェフ。
桁外れに大きな音楽をお持ちで、そして楽しく、繊細な音楽家。
終演後、久しぶりにお目にかかりご挨拶させていただきました。以前リハーサルも拝聴しました。
今回、シベリウスの公演はうかがえません。でもマーラーを拝聴できて本当に良かった!
Kiitos Maestro!!!!

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • セゲルスタム氏指揮の大阪フィルのコンサートが2月8日にあります!曲はグリーグのピアノ協奏曲と氏の交響曲248番(こんなにどうやって書いたのか?)とメインはシベリウスの5番!楽しみです!

  • その演奏会に行ってきました。セゲルスタム氏はその大きな体で、また大きな身振りで指揮される。と、振幅の大きな音楽が溢れてくる。特に低弦・ティンパニーが威力を発揮した感じがありました。見た目ってやっぱりあると思うなぁ(笑)

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