読響第512回定期演奏会拝聴

この公演にむけてのリハーサルにはスケジュールの都合で伺えなかった。
ステージリハーサルは、どこかマエストロも肩の力を抜きながら全体を一通り響かせていた、そんな印象を受けた。

そして本番、
カレヴィ・アホの「ミネア」日本初演から。2008年に完成、2009年にミネアポリスで初演となった ヴァンスカ~ミネソタ~アホ この3点が結びついた作品。 西洋以外の音楽の要素というものをポイントに、リズムに旋律に旋法に、音色に、多面的にその要素がちりばめられていて そのポイントが見えてくるほどに面白くなる作品。
昨年9月にヘルシンキで拝聴した時は、オーケストラの背中側から聞いていたので全体の響きは正確に聞いているとは言えなかった。それでも全曲を貫く緊張感と展開の妙とに一瞬たりとも気が抜けなかった楽しさが印象に強く残っている。
この日の読響の演奏は、正直のところその印象をはるかに上回る演奏だった。
ミネアの楽譜は非常に複雑な音列の連続。それがアホ氏の特徴的な変拍子の上に容赦なくのっているものだから、演奏者にとっては始まって最後まで熾烈な緊張感の連続だと思う。
聴衆としての自分は、片時も目と耳を離せないという極上の時間だったのだが・・・
読響の皆さんに大きなブラヴォーを・・!

2曲目のRシュトラウス「ばらの騎士」組曲。師匠のシュトラウスは「ティルオイレンシュピーゲル・・・」は拝聴している。またタイプの異なる作品。いったいどのようなアプローチを・・・・と思ってステリハと本番の違いも楽しんでしまった。賛否両論はあると思うけれど、明確に指揮者が意図を持っているということははっきりわかる演奏だった。それはオーケストラが素晴らしいということだと思う。
オスモさんが持っている「ピュアトーン」それはさまざまな点で実現されるけれど、それによってどのような効果、どのような意味が生まれてくるか・・・は、作品によって異なる。
そして本番でのオーケストラ内部の素晴らしいアンサンブルと、遊び心と、ある種の余裕がとても良い方向にヴァンスカ氏のアプローチとともに流れていたと自分は感じた。その結果の演奏に対して好みが分かれるのは当然だと思う。そういう演奏だった。

休憩後のブラームスSym1.これについては先週少しマエストロと意見交換・・マエストロのご意見伺いなどしていたので、少し予想をしていたが・・・・・・・・・第1楽章は予想を超えるテンポ設定。そして第4楽章も。
「なるほど、そうくるか・・・」 自分もこのところ連続して手掛けている作品なので リアルタイムでマエストロの頭の中、心の中を勝手に推察しながら楽譜を思い浮かべて瞬きせずに聞いていた、見ていた・・・そんな45分だった。オスモさんはどこに支点を置いて、ブラームスの構築したこの大きな建造物を現実の響きの海に解き放とうとしているのか・・・。これは単純な二択で済むことではなくて、聴衆もまた新たな地図をもちながら作品の中を歩く必要があるかもしれない。
現実の演奏の中では、とにかく内声のアンサンブルがアクティブで、それが非常に室内楽的であり、心地よく、楽しく・・・そんな姿を聴衆に提供してくださっていた。コラールも非常に美しく、すべてに神経が行き届いた演奏であったこと、このオーケストラは素晴らしい!・・・・その想いがふつふつと心に蓄積してゆく時間でもあった。
本当にお疲れ様でした。
 

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終演後、オスモさん、姪御さんのインケリさん、旧知の指揮者金山さん、そしてミグ先輩、お弟子様とお寿司を。
おいしく充実の時間でありました。オスモさんからもブラームスへの考えを伺うことができましたし、ラハティ時代からとってもお世話になっているインケリさんとも久しぶりにゆっくり会うことができました。そして金山さんとは本当に久しぶりで懐かしく・・・暖かな時間でした。

さて、あと1公演ですね。

 

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