熊響第九終了!

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第29回熊本第九終了しました!
朝から粉雪が舞う冷たい冬の大気に包まれたクリスマス。
毎年恒例の熊響&第九を歌う会の公演です。

21日から続いたリハーサルも、オーケストラ、合唱ともに次第に良い響きが生まれてきていました。
そして何より合唱団の皆さん、フィンランド語に果敢に挑戦してくださり、その言葉もどんどん生きたものになってきていました。

24日の夜もホールリハーサル。そこで初めてソリストの皆さんとも合流、
熊本のご出身ソプラノ本松さん、アルトの山下さん、
鹿児島大学の医学部教授でもいらっしゃるテノールの米澤さん、
そしてバリトンは今回合唱の御指導もしてくださった松岡さん。
今回は合唱団が300名を超えるのでスペース的にもオーケストラの前に立っていただきましたが、
4名の素晴らしい声を私自身一杯に浴びての演奏となりました。

今日のステリハは午後2時から公開練習。
合唱団も一段と声が伸びるようになっていましたね。
オーケストラもセッティングを少し調整して、お互いに聞きやすくなってきました。

開演は6時15分。フィンランディアから。
オーケストラは重心の低い安定感のある響きと流れで、合唱を迎えます。
フィンランド語との闘いもあった合唱団の皆さん、最後には本当にしっかりと語って響かせてくださいました。
若干・・あれ?と、言葉が薄くなったところもあったのですが・・・でも最後までのびやかな歌を届けてくださいました。

メンバーの入れ替えの後、すぐに第九のステージに。
お客様もぎっしりで、ホールの残響も程よい感じになりました。
1楽章は和声感と強弱の変遷を自然体に・・・・そんなプラン。
2楽章は大事なのはリズムだけではないよ・・・・そんなプラン。
そして合唱とソリストをステージに迎えます。
3楽章は、こんなに美しい音楽はめったにないよ・・・そんなプラン。
そして4楽章。シラーの言葉にベートーヴェンが触発された音の意味をもう一度考える・・・そんなプラン。

30年の演奏の蓄積がある熊響だからこそできた今回の取り組み。そう思っています。
フィンランディアと第九、久しぶりに譜面台を外して暗譜で取り組みました。
現実的に譜面台のスペースが難しい・・という問題もあったのですが、
何より今回は演奏者としっかりコンタクトを取りながら、皆さんの瞳を見ながら、歌声の息づかいを見ながら
演奏したかった。

これまで残念ながら儀式のようにおこなわれることも多かった第九、
それは日本の音楽界の一つの問題点でもあったのは事実だと思います。
でも今年、これまでのその繰り返しの蓄積が生きて、日本各地で本当にこの作品の意味を問い直し、
向き合い再確認をした演奏が多かったと思っています。各所でその声を聞きます。
きっとこれからこの想いは様々な形に姿を変えて、日本の中に広がるでしょうね。

1500名を超えるお客様だったと伺いました。本当にありがとうございました。
熱い拍手にお答えして「蛍の光」、この合唱でお別れでした。
この曲も歌詞の中身は本当に深くしみじみとします。solist.jpg

終演後、ソリストの皆様と。
素敵な音楽と響きをありがとうございました!
nigaoe.jpg楽屋の入り口にはこんな似顔絵が!知らなかった・・・いつ書いてくださったのでしょう!!??
ありがとうございます!!!

そしてホールの大会議室でレセプションです。
来年30回ということで、またホールの記念の年でもあり また大きな企画があるようです。
素晴らしい蓄積がまた更に発展するように、心よりお祈りしております。

orchestra.jpgオーケストラのメンバーの皆様と。本当にありがとうございました!!

合唱団の皆さんともたくさん写真を御一緒させていただきました。皆勤で阿蘇からお越しになっている方も。
遠方から毎週リハーサルに通われている方もいらっしゃるのですね。皆さんの想いはしっかりと音で感じていました。80歳を超えられている方もたくさんいらっしゃいました。
ステージで皆さんの良い表情、しっかりと拝見しながら、最後までタクトを振ることができました。

お名残惜しいですが、明日は6時の新幹線で金沢へ・・・・・
どうぞ熊本の皆様、よい年をお迎えください。
第九の会の皆様、大変にお世話になりました。皆さんとの楽しいお食事の席にも御礼申し上げます。
いろいろと熊本のことを教えていただきました。
オーケストラの皆さんとも2年ぶりにご一緒できて、本当に嬉しかったです。
ありがとうございました!!!
 

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • フィンランディアは合唱団としては少々悔いが残る結果に。
    しかし何度も何度もOi,Suomiと呼びかけて、まだ見ぬ美しい国に思いをはせたこの機会を忘れることはないでしょう。
    また熊本に来て下さい!!

  • フィンランディアは合唱団にとって少々悔いが残る結果に。
    しかし何度も何度もOi,Suomiと繰り返し呼びかけ、まだ見ぬ美しい国に思いをはせたこの機会を忘れません。
    また熊本に来て下さい!!
    2012年もご活躍とご健康をお祈りします。

  • >k-yoneさん
    コメントありがとうございました。お返事遅くなりました。
    初めてのフィンランド語への取り組み、皆さんの頑張りは届いていました。またぜひ歌っていただく機会があると嬉しいです。皆様ともまたご一緒できますように。どうぞお元気で新年をお過ごしください!

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