桜が早い❗️明日は新年度!

日本式の今年度が本日で終わる。明日4月1日より「新年度」。母校大学は入学式。
駆け足で北上している桜前線。関東でもすでに八重桜が満開という状態にまで進んでいる。何とか入学式まで桜が残っていることを祈っていた。

新型コロナウィルス禍初年度だった2020年4月の入学生たちも合同で今年度入学式を行うという学校も多くあるようだ。
1年間学校に通っていないという生徒・学生もいた。コロナ禍下で模索してきたこの1年間の経験を生かした新たな生活様式や対策に則り、新年度2021年度、令和3年が始まる。新たな道を歩もうとする皆さんには心からおめでとう!と言いたい。

常任指揮者の任を終え、非常勤講師という肩書も外した自分が歩むこれからの道はどのようなものになるだろうか。
世間的には「還暦」は区切り、節目、一つの締めと認識されている。しかし古来「指揮者は60から」とささやかれてきた。「ここからだ!」という気持ちもありながら。それが今現在の新たな音楽シーンの中で意味を持つ言葉であるか否か、正直のところ自分はわからない。重ねた年齢の中に、醸造酒の樽の中のように、長年付け置いた漬物や味噌のように、確かな味と香りとそれを生み出すための確かな言葉を自分で語れるかどうか・・・そこにかかっていると思う。
18歳で勉強を始めた「指揮」、その後の下積みとコンクール入賞とプロデビューという時期から30年が経過している。30年間で頂いた仕事の種類は本当に多岐にわたっていた。いずれの世界からも学びは多くどれ一つとっても「無駄」は一切ない。

この年齢にたどり着くことを意識し始めた頃から、振り返りの時間の長さと、目の前に続くであろう道の長さを比べるようになっていた。それまでのようないろいろなことを背負って歩き続けることが果たして可能か・・・自問自答も続いていた。
何にでも一生懸命になること、諦めないこと、粘り強い事は自分の中のありがたい性格だと思っているが、能力また体力というものは別次元で存在する。自分への厳しい視線が生まれてくるのを感じていた。

2019年夏のフィンランド公演が終わって、ACO常任の次の更新はないという決断を受け取ってから自分の歩みの修正が必要だった。自分の中で音楽家として、指揮者として現場に立ち続けられる残り時間の計算も始まった。そしてあと20年ーつまり80歳まで現役を目指す!というかなり無謀な目標を設定した。どのような活動を展開してゆきたいか、自分がどのようにお役に立てる可能性があるだろうか等々双方向で考える日々だった。そして出した結論が四半世紀お世話になった母校の教育の現場から離れることだった。自分にとって教育というキーワードは子供のころから大切なものであり、たぶん最も自然に空気のように教育の現場、学校という存在は自分の中にあったと思う。実はこれまでに2度、常勤への意思を問われた。大変に有難い事であったが外部の指揮活動との両立は難しいという判断で、いずれもお断りした経緯があった。
四半世紀の教育現場での仕事と同様に四半世紀の「北欧音楽」との関りが自分にはある。あまたある未知の名曲秘曲の探索と研究と演奏という活動をザルツブルグ遊学から戻った自分がその道を得て以来、やはり指揮者としてそこにかける想いは増すばかりだった。北欧限定ではなく、総合的な音楽シーンの中の北欧音楽、北欧文化という視点で取り組んでいる現在、その方向性で更に活動を深めてゆくことが最後の20年の歩みに最も行いたいこと・・・と、認識を新たにして覚悟を決めた。

そこに降ってわいたコロナ禍、その下では世界的に活動の場がどんどん減少し、音楽業界の活動域が狭まりかつ形式が変わっている。多くの若手のみならず様々な世代の指揮者が仕事を失っているのは確か。これまでと同様にはゆかないことは明白。
新たなツールを利用しての発信が激増しているが、指揮者一人では指揮することは不要だ。

厳しい現実をしっかりと受け止めて、音楽の場に必要とされる存在であるために、ともに作品を紐解き現実に解き放つ場を頂けるように、この新年度は自分にとってやはり「新たな一歩」であり、「学びなおし」だ。

硬い文言を並べてしまったが、ようするに新しいスタートラインに立って自分の気持ちは若返っているということをお伝えしたい。外見は残念ながら重ねた年を隠せないが、学び始めた当初の気持ち同様貪欲に吸収して発信してゆきたい。

四半世紀の積み重ねの中で折々発信発表の機会を頂いてきた北欧音楽のカテゴリーを、あらためて動画チャンネル化してお届けすることを準備している。北欧音楽だけにスポットを当てていても正しい姿は見えてこない。何事も双方向、相互に影響を与え合っての文化。時には共有、共存、時には対立と反発。それはとても自然なこと。
自分なりの20年をここから歩き出したい。
新年度に向けて、そんなことを想うミドルエイジ指揮者であります。
最後の一振りのために、良い一歩を。
今後ともどうぞよろしくお願いします。<(_ _)>



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