HKOと略しますが、ヘルシンキフィルです。新しい音楽ホールMusiikkitaloでのコンサートに行ってきました。
今日は列車で。
なかなかかわいらしい車体ですが、これはZという種類の列車で、LahtiとHelsinkiの間を
Lahti-Mäntsälä-Haarajoki-Kerava-Tikkurila-Pasila-Helsinki と間に5つの駅だけ停まる列車。
Lähiliikennejuna といういわば近郊列車でしょうか。
これが速くて安いです。ICやPendolinoも走っていますが、高い!時間はあまり変わらないので。
いつもは自宅近くのバスセンターからバスの往復を使っていますが、今日は列車の旅を。
行きは子供連れのお母さんと隣席に。お子さんが車内で何をして遊ぶのか・・・日本と変わりませんな。
お絵描きでした。でも書いたらすぐに消せるという、今日本でも出ている優れモノ。
ほぼ1時間で到着です。ヘルシンキ。
こんな列車も停まっていました。ちょっとおしゃれ。
この突き当りの扉を開けると、ヘルシンキ駅構内。右側横からも出られます。
このタイプの駅は好きですね。欧州の主要駅はこのタイプが多いですが、
何となく列車も一息入れて休めるぞ、という雰囲気がありませんか?
落ち着きます。
ヘルシンキ駅周辺は本当に変わりました。これはホリデーインの建物ですが、外側ガラス貼りです。
左側はヘルシンギンサノマット、新聞社です。こちらもガラス貼り。このガラス建築がヘルシンキ駅周辺にずらっと並んでいまして・・・・そのことに対して世代間で評価に差があるようです。趣がなくなった!と嘆くかたもいらっしゃいます。
新聞社の建物の横を抜けると、すぐにホールが見えてきます。
駅から入るエントランスです。9月初めに行ったのは、左側を走る車道に面した入り口。
バスセンターからは、そちらの方になりますね。
こうしてほぼ駅から一本道の感覚でホールにたどりつけるのは有難いです。
休憩時間にコーヒーとケーキのセットを頼んでみました。これで10ユーロです。
ケーキはホール特製!と言われました。
ちなみに、ケーキにスプーンの後はついていませんので、(ふつうは)
これを頂いていたテーブルのすぐ横の床は、このように強化ガラスで下が透けて見えます。
何がみえるのかな・・・・と思ったらなんと楽員の控室。楽屋階に楽員が皆さんくつろげるカフェスペースがあります。そこに通じる通路のようです。楽員の皆さんの動きが見えます。
高所恐怖症の人は見ない方が良いと思います。
あ、ちなみにこのコンサートホールは高所恐怖症の方は、3階の座席はやめた方が良いと思います。
さてさて、コンサートはどうだったのか・・・
まず1曲目は
Magnus Lindberg作曲 Arena(1995)
この曲はこの年のシベリウス指揮者コンクールのために書きあげた作品ということ、
ということは私もよく知っている某同い年の指揮者様は手がけていることになりますね。
今度お会いしたら聞いてみよう。
リンドベリ作品なので予想はしていましたが、予想よりもシンプルでした。
終わりの方はメシアン、アホ、などに通じる響きが感じ取れましたがいかがでしょう・・・。
次は世界的に活躍のChristian Tetzlaffを迎えての、Brahms Vn協奏曲でした。
これはソリストのスタイルに歩み寄ったのでしょうね・・・と思う演奏でした。
少しPekka Kuusistoのスタイルに近いものを感じました。個人的にHKOには重厚な音が似合うのではと思っていますが、その逆をゆく響きを作っていました。テツラフさんは歌のポイントを明確に作ってそこに流れ込んでゆくフレーズを意識していたように感じました。テンポはすべての楽章速めです。
休憩の後はJ.Sibeliusの交響曲第1番。
9月だけで1番を何度聴いているのでしょう・・・自分は。(リハーサルも含めて)
有難いことですが、帰国しても1番を2か所で手掛けているので、更にこの曲とのお付き合いが深まります。
昨夜この演奏会の初日がYLEラジオで生中継されていたのですが、うっかりして最後の方しか聞きませんでした。1番の1楽章終わり頃からスイッチを入れましたが、昨日よりは落ち着いた流れであると思いました。
しかし第4楽章の後半は「ぎりぎりの」テンポ設定で、ある意味手に汗握る状態が数分続いていました。
今日の席はステージの後ろ。それでも音は良く飛んできます。
本日の指揮者、John Storgårds氏は日本で紀尾井シンフォニエッタに客演した時にお邪魔してお会いしています。その公演はプログラムノートを書いたのですが、あれから4年経っていますね。一段と貫禄が増したでしょうか。腰の重い、パワーのある指揮をする人なので、エネルギーのあるこの1番から豊かな響きを引き出していたのではと思います。しかし、フィンランドの弦楽器奏者は対応可能なテンポのメモリが尋常ではないと思います。ラハティでもそう思いましたが、HKOもですね。もちろんRSOはいつも思っています。
F-1レーサーを輩出していることと関係があるのでしょうか・・・・・と、個人的に思っていますが、
スピードに対する能力が桁が違うと感じます。
そして弦楽器の奏法の良さが、ボウイングの安定と自在な動きにつながっているなと思います。
何と言うか、皆さんナチュラルなのですね。そして見事にスタイルが同じ。う~む、といつも唸ります。
ということで本日も1番をじっくりと拝聴して、会場をあとに、
終演は21時20分でした。
そして・・・・・21時41分発のラハティ行き”Z"の列車に間に合いました。帰りの車体はこの赤と白のスタンダード。
夜は若者が多かったですね。それでもヘルシンキ近郊でほとんど降りてしまいました。
明日の金曜日は、きっと少し混んでいますよ。
駅から15分ほど徒歩で自宅へ。23時前には部屋に到着していたので、これはやはりバスより速い!
安くて速い、列車の方が・・・・よさそうですね。荷物がなければ。それに疲れません。
バスを1時間30分乗ると、ちょっとしんどくなります。
ヘルシンキまでおよそ100キロなのですが、時間は1時間。
気分は遠出。
となると、
お弁当の登場です。
バスの往復の時は必ず持っていきますね。帰りのバスで食べます!
列車ではさすがに難しくて・・・でもまだ人が乗り込まない時間があったので、一口食べてしまいました
おにぎりはしば漬けとジャコが一緒になったものをまぶして。
出汁巻き卵も作ってみました。ミカン必須です。そしてキシリトールガムも必ず!
節約滞在、お弁当は大事です(^^)v
明日はRSO,フィンランド放送響の公演拝聴の予定です。
ヨウコさん、登場です。
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