Beethovenは続く、どこまでも

2020 7/14

生誕250年という大きなアニヴァーサリーは世界中で予定され、いずれもが現在変更を余儀なくされている。しかしこの偉大なる作曲家が遺したことに変化があったわけではなく、その作品の価値は未来永劫伝えられると信じたい。

今自分は秋からの愛知室内オーケストラ公演準備が本格的になってきたところ。自粛初めはスコアを開かずに、ピアノ作品と資料書籍だけに目を通していた。開かなかったというより、開けなかったという気持ちが正確か。やっと現実社会に自分がやるべき事にまっすぐ向き合う気持ちになった。ベートーヴェンという稀有な存在には、弁論大会でテーマとした中学生の頃から、切れ目ないご縁が音楽を通してあったわけだが、今年の勉強には楽譜以外のリサーチという面で、これまでより広く深く関わっていると思っている。

上記の番組、全6回でピアニストBuchbinder氏の解説、指揮者で研究家のKarstedt氏の解説と進行、そして様々な専門家による多面的なベートーヴェンの実態への解説。各30分で非常に内容が濃く面白かった。今年はベートーヴェン関連の書籍もいろいろ新たに入手。まだまだ読破はできていないが、これまで不足している自分の勉強をこの時間を使い進めていく。今は、それしかできない。今年決まっている公演も予定どおり開催できる確証はまだない。すべて手探りである。それでも、オーケストラとともにお客様の前でこの作曲家の作品を確信をもって演奏したい。そのための準備。

ところでベートーヴェンが非常に実業家タイプであったこと、上記の解説シリーズで詳細に知るところとなった。誰かに仕え庇護を受けていただけのタイプではなく、市民社会に自ら歩みを築いたことは知るものの、その具体的な在り方についてはまだまだ勉強不足だった。ある意味やり手である。しかし今現在の世界の状況の中で、ベートーヴェンの姿勢は非常に学ぶところが多い。もちろん才能ある故の自信と確信だが、自立した活動というものがどういうことか、それをどのように獲得するか・・・200年前のこの作曲家の歩みは教わるところが多い。

この秋から、ベートーヴェンの交響曲は、6番5番7番、そしてピアノ協奏曲をすべて。というプログラムが予定されている。新たな楽譜の校訂報告を読んでいる途中だが、久しぶりに「ドイツ語の長文は大変だ!」ということに泣いている。
30年前のザルツブルグへの遊学時に、ウィーン大学で夏に学んだドイツ語はもちろん自分の中で干からびて化石と化している。もう一度溶かして生きたものにするには今の年齢は厳しい!という率直な感想があるが、脳みそには頑張ってもらう。

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