弾く4

Beethoven piano sonata no.8

ベートーヴェンのピアノソナタ32曲全部弾いてみようプロジェクト第4弾は、この1曲。作品13「悲愴」ソナタ第8番。
子供心に凄い作品を弾いているのだ!という変な自負があった。小学校6年から中学生にかけてレッスンを受けた記憶がある。自分は指が長くはない。オクターブが届くようになったのは、中学生。音域の広い和音は苦手だった。小回りがきいたのは事実で、速弾きの弾き飛ばしという最悪な子供だった。
このソナタは古今東西の作品の中でもっとも知られたピアノソナタと言っても過言ではなく、1799年までに書かれたいわば初期の作品群の中でも、最大のヒット作品であったようだ。そしていよいよ交響曲の世界が登場する時期。
第1番の交響曲は1795年にスケッチが残っているもまだ形にはならず。1799年にその素材をもとに完成させた。初演は1800年。とにかくこの作品13の悲愴ソナタ、1798年の3つのピアノソナタ作品10、の一群とは世界が異なるものが生まれている。もし同年の交響曲第1番の再構、改訂の際にシンフォニックな構成力というものが増してきたのであれば、ピアノソナタという形式においても同様に感じる。32曲全部順に弾いてみようの個人的な試みは、今年秋に予定されている交響曲4曲の演奏への学びのためでもある。これに加えて弦楽四重奏の分析も必須となる。それがベートーヴェンの交響曲理解に必要であるのは、古来から研究者、音楽家により提示されている。部分的な勉強は折々するものの、トータルな学びが薄い事を自覚していた。この機は大切だ。

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