金沢大学フィルハーモニー管弦楽団第71回定期演奏会終了

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朝は吹雪だった・・・。
コンサートホール前の立て看板。前日に学生達が設置していました。

14時からの最後のステージリハーサル。
前夜の「がんばろう会」の効果?リハーサルの小爆発の効果????
激変しましたね。良い感触の中で予定どおり終了。
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ステージマネージャーのチームもあって、上の学年の皆さんが勢ぞろいで現役を支えます。
なかなか頼もしく元気な先輩達でしたよ。打ち合わせの時からパワーが現役と一段違っていたのです。

雪が降ったりやんだりの天気の中、18時前からお客様が会場へ。
出足は少し遅かったものの、あっという間に客席は埋まりました。
18時30分、予定どおり開演!

サンサーンス「死の舞踏」
冒頭のホルン、本番は成功させましたな。思わず頬の筋肉があがってしまいましたよ
コンサートマスター君、素晴らしかったですね。非常に技術も音楽性もある若者なのですが、とてもおっとりほんわかとしていて、なかなか珍しいタイプのリーダーです。オーケストラ全体もリハーサルで発生していた様々な問題がことごとくクリアー!若い学年が主体のオープニングの曲でしたが、なかなか素敵な演奏をしてくれました。

ビゼー「カルメン第2組曲」

珍しい第2組曲を取り上げました。正直のところ第1組曲よりも難しいと思います。
そしてより深くオペラのシーンを知っていないと、なかなか作品の色合いが出てこない。最後まで苦労した部分でしたね。でもこちらも本番は激変。
ソロを担当する楽器も多いです。ミカエラのソロは再びコンサートマスターのソロで。少々こちらのほうは緊張があったように見えましたが、美音を丁寧に紡いでくれました。そしてそのソロを取り巻くセクションが非常に大変なのです、この曲。本番踏ん張りました。ホルンセクション。そして組曲を通してソロが満載のトランペット。こちらも美しい音で様々なキャラクターを奏でてくれました。木管も大活躍。

後半、チャイコフスキー「交響曲第5番」

ステージリハーサルを聴いていてくれたOBから、「ヴァイオリンが非常に良い音をしている」とコメントをもらっていました。確かにリハーサル録音を聴いてもなかなか良い響きです。でもその響きで何を語るのか・・・そこはこちらの責任でもあり、全員で作り上げてゆく本番の時間であります。
非常に真面目に丁寧にリハーサルを積んできている学生達。そこから音楽の会話をするためのアンサンブル力をリハーサルの最後まで課題としていました。本番はそれができた瞬間が非常に増えた。嬉しかった。
精密なアンサンブルという点ではステリハの方が良かったのですが、音楽の流れはおそらく本番の方がより大きく堀の深いものになっていたと思います。彼らの力をやっと引っ張り出せたかな・・・それができないと自分のいる意味がないのでね・・・・。

今回4楽章それぞれの楽章間をほとんど取らずに続ける演奏をしました。楽章の関連性は明確に見える作品です。体力や集中力は心配だったのですが、リハーサルの中で学生達も「大丈夫」と答えをくれていたので、思い切ってそのスタイルで通しました。重厚で長い交響曲ですが、この続けた流れの中では演奏者としてはあっという間という印象が強かった。それは学生達からもその声をもらいました。
一部楽器のトラブルがあったので厳密にはそれは実現できなかったのですが、学生達の意識としては「休息」は取っていません。

今回の功労者はやはり、ホルンですね。実はあのソロホルンを吹いた学生は大学に入ってからホルンを始めたのです。
ということを、終演後聞きました。

びっくりです。
素晴らしい!

学生達とのリハーサル当初は、確かに全部を吹き切れるか・・・という不安要素を見せていたのですが、
その音と呼吸を見ていて実はあまり私自身は心配していなかった。
そしてその予想以上の演奏を本番では悠々と奏でてくれましたね。
それに触発されて2楽章の各ソロセクションはいずれも若い情熱の歌心を聴かせてくれました。
3楽章のファゴットもなかなか良い味を聞かせていました。皆さんなかなかのつわものであることを本番で知りましたよ。4楽章最後まで本番はパワーが落ちなかった。気力ですな。

本当に皆さん、ありがとう!そしておめでとう!

本日のお客様は「1117人」 なかなか良い語呂です。
多くのお客様の前で良い顔で演奏を終えられて、何よりです!
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終演後のロビー、いろいろな顔です。

さて、金大フィルのお馴染の光景、終演後のステージ記念撮影。

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ひな壇を取り払って、新たに写真用の台を組んで全員が乗ります。satsuei3.jpg
 

senpai.jpgさて、OBもたくさん来てくださいました。
こちらは前回の共演、2007年にサンサーンスの「交響曲第3番」を共演した時の執行回生の皆さん。
この曲をやりたい!の一心で本当にパワフルにそして明るく元気にコンサートに向かっていった学年でした。
懐かしいですね~。そしてよ~く覚えていますよ。
ここには写っていませんが、彼らよりず~~~~~っと昔の卒業生も関東からはるばるいらしてくださいました。学生オーケストラはこのようなつながりがあるので本当に素敵ですよね。現役の晴れ舞台を応援し、同時に旧友と再会。この歴史の積み重ねが多くのことを生み出していると思います。
ご来場本当にありがとう!!!!

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kagamiwari.jpgこちらも伝統なのですが、打ち上げは「お寺」にて。最近はお寺の講堂を使わせていただいているようです。
2002年の共演ではたしかお寺の本堂でした。
そして樽酒をコンサートマスター、学生指揮者、指揮者で割ります!
見事な呼吸で綺麗に美しく割れました!

比較的おとなしく、比較的静かなトップ陣が多かった今回。でも彼らの内側には確かに熱く素晴らしい音があった。どう引き出し、学生達がより発信できるためにどうすればよいか・・・・もう自分は充分に学生たちからすると「おばさん」世代なのです。充分すぎるくらい大人であるはずで・・・。私自身その辺の自覚からかな。

美味しい国、北陸金沢です。いろいろと海の幸も頂いた数カ月でした。
和菓子の国でもあります。お土産に持ち帰ったお菓子の種類も数知れず・・・。
そして今年は見事な雪国でありました。
真っ白な深い雪の中を往復した時間。良い響きとともに終えることができました。

日曜日は別なリハーサルが待っている・・・・・奏でた響きを反芻したい気持ちを抱えつつ、
すぐに切り替えてゆかなくてはいけない・・・。

前へ、一歩。

学生の皆さん、本当にありがとう。
またぜひともお目にかかりましょう!!
この先も元気で仲間と良い時間を作り上げてくださいね。
 

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