京都コンサートホール、こけら落としの頃から何度目のステージか・・・
このホールの響きもかなり変化をしてきたと感じている。
初顔あわせの京都市民管弦楽団の皆さんとの演奏会。
ステージリハーサルでは皆さんこのホールをホームグラウンドにしているな・・・と感じました。
一つ安心。
予定通り12時までリハーサル、そしてお昼は私はちょっとピアノをさらい・・・休憩・・・
この時点で実は発熱していて胃腸も不調!(だめだね~)昼食はパス!
さて14時半、開演です。
客席にはかなりのお客様、あとで聴くところによると1400名を超えるご来場!ありがとうございました!
キャンディードはこのオーケストラの特徴がプラスに働いたかなと思いました。
勢いとある種の明るさと強さと悟り・・・・。短い時間の作品ながらそんな世界が垣間見えたかと・・・。
続くマーラー、片桐さんを迎えます。
一転して深遠な、また精神の背景をうす暗く描き出すような・・・・トーンが変わります。
オーケストラの皆さん、なかなか本番の集中力は良かったと思いました。片桐さんの美声の響きとともに、
オーケストラは心の耳を大きく広げていましたね。何点かアンサンブルの問題も発生しましたが、全体の流れはだいぶ改善されたと思いました!片桐さん、ありがとうございました。同い年コンビでした!
休憩後のシベリウス・・・・
Sym1は本当に難しい。アンサンブル能力の高さを求められます。
そのアンサンブルのやり方も、ただ縦を合わせただけではシベリウスの音楽や響きにはならないというところが、一つの特徴でありまして・・・。その部分を紐解き解読してアンサンブルを作り上げてゆかないと、音がきちんと並びました!のシベリウスで終わってしまう。(まあ、どの作曲家もそうなのですが)
自分はこのSymを手掛けるのは、おそらく12回目・・・。現在はブライトコプフの全集版で手掛けているので、その楽譜での演奏は4回目です。
リハーサルと比較して、ホールで飛躍的に皆さんシベリウスの音になってきました。
そしてホールの響きの中で、お互いを聞きあうという基本に取り組みながら、難解なアンサンブルに立ち向かっていました。ステージで大きな進歩が見えたのは事実です。
それでもやはり「鬼門」と言うべき個所も何点か存在していて、そのハードルはやはり高かった。
冒頭のクラリネット見事でしたね、ティンパニとの絶妙なコンビも「寒々とした」風景を生み出してくださいました。
そこから4楽章最後のpizzのe音まで、このSymは実に見事な4楽章を貫く一貫したテンポ感と構成があるのです。シベリウスの意図を正確に反映するためには第3楽章は指定のテンポが必要・・・しかし・・・・速い。
第3楽章のテンポ次第で第2楽章も決まってくる部分があります。
抒情的な明確な旋律のつながりだけではなく、様々に練られた細かな仕掛け・・・
それをきちんと演奏しようとすると本当に難しい作品です。
細かな要求にも立ち向かってくださった市民管の皆様、ありがとうございました。
アンコールは「アンダンテ・フェスティーヴォ」 アイノラ響の1.5倍のサイズのオーケストラです。
また一味違ったものになりますね。お客様にもご好評頂きました。ありがとうございます。
コンサートマスター、佐野さんです。お疲れさまでした!反応が非常に速いコンサートマスターでした。
このオーケストラでは初コンマスだったそうです。
このオーケストラにはスウェーデン語に御縁のある方が二人いらっしゃいました。
今回インスペクターとしていろいろ細やかなお気づかいをいただいた、久美さん。
本当にお世話になりました!実は学生時代はスウェーデン語を専攻。
北欧好きを最後には公言なさっていました。フィンランドにいらしてください!
ヴァイオリンの恵理子さん。
先日のスウェーデンの絵本をお持ちくださった方です。
お母様があの御本の翻訳者です!
これにはびっくり。
長くつしたのピッピ―いしいとしこ訳
本屋さん、図書館に必ずありました。
低音金管、木管+の皆様と。本日も渋く活躍でしたね。お疲れさまでした!
1400人余りのお客様、本当にありがとうございました。
本番当日は反省をせず、よかったことの記憶を残すことに最近心がけている自分ですが、
明日からは前進への自己反省の日々となります。
御感想などいただけますと嬉しいです。
明日は戻って、次の仕事の準備です!
オーケストラの皆さん、非常に人間力があって味のある皆さんがそろっています。
ぜひ音楽の場での耳を傾けるアンサンブル会議をこれからもがんばってください!
ありがとうございました!
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