習志野フィル第75回定期演奏会終了

narashino.jpg7月5日に第75回定期演奏会。
いやあ、昨日のいろいろあった土曜日から一夜あけて・・・・・

SUICAは見つかり、打った頭も無事で今朝も無事に目覚めて、
おまけに朝実家の居間に「やもり」(おそらく)とみられる生物が突如現れた!!
どう見てもカーペットの模様とは違う柄があり、なにやら動いている・・・
母が見つけた。

今のところ「父が見に来たのだろう」ということにしている。
今も部屋のどこかに隠れている・・・・・・

やもりであれば、家守りなので。これは仲良くしておこうと思う!

そんな朝で始まった本日、

 

 

 

narashino1.JPG10時からステージリハーサル開始。
 昨日より格段によいアンサンブル

ホールに慣れるという時間が必要でした。
そして集中力。

曲順で進行。

交響曲の1楽章が昨日とは別人になっていた。
この良い流れを本番にキープしたい・・・

14時開演。
「春の歌」 少し慎重運転から始まったが、次第に響きが安定してくる。アイノラ響より一回りサイズが大きなオーケストラ。ゆとりのある流れと響きのバランスを目指していた。1曲目からブラヴォーを頂いた。感謝。

「アイヌの唄」 打楽器セクションがいろいろ工夫をしてくださった。そしてコントラバスの「靴べら」も。
オーケストラは練習開始当時はこの作品への共感も理解も今回のプログラムの中で一番少なかったと思う。オスティナートリズムや、ピツィカートの連続、フラジオレット奏法の持続、ユニゾンの多様、独特のリズム。アジア言語を話す我々の内にある生来のリズム感を思い出すととても自然に感じる作品。私はこういう作品を演奏していくことには大賛成。といいますか・・・・やるべきだと思っています。その辺はまた別の機会に・・・・。
本番にむけてどんどん良くなってきたアンサンブルと音色。みなさんの持ち前の力が出せる曲だと思っていました。この曲へもブラヴォーと暖かい拍手をいただきました。感謝。アンケートでコメントも多かったです。

「フィンランディア」 この曲の楽譜には結構あいまいな点や間違えもあって、特に強弱を徹底させると自然にドラマが見えてきます。この曲を好きな方が客席に多かったということを背中で感じました。ブラヴォーありがとうございました。

さて、後半。
「交響曲第2番」

 

昨日、こうして空白にしたことを早速見られていた・・・・・終演後メンバーの口からそれが語られました。
すみません!余計なプレッシャーでした・・・・・。

本番は、やはり本番ならではのトラブルも発生。ステリハの冷静なアンサンブルとはひと味違う結果となりました。しかし、これまで細部をほじくり返し、所々顕微鏡で覗くようなリハーサルをしてきたことで、新しいシベリウスの姿や面白さを見つけてくださったメンバーの気持ちが、流れをつなぎました。

自分の演奏回数も次第にこの2番が増えてきました。まだ1番の10回には及びませんが・・・・。
私は、この第2番が7曲の中で最も難しいと思っています。耳に聞こえてくるもの(演奏会やCDで)と楽譜の姿の差に、慣れるまでが大変であります。
シベリウス後期の作品に見られる、「旋律を違う楽器でつないでいく」その書法の断片が現れていて、私はこのスコアは非常に実験的だとも感じます。そういう面倒な見方をしているためか、かえって難しさを浮き彫りにしてしまっていつもオーケストラが大変な思いをします。私が未熟な証拠でありますが・・・・。
その姿を見ていることは私自身も決して心地よいことではないのですが、最後に描く作品の世界のためにやはり必要なことだ・・と、しばらくは考えて取り組むことでしょう。普通と違う2番だったな・・・・そんなご感想も頂くことと思います。

終演後メンバーのみなさんから「シベリウスの魅力がわかった」「シベリウスが好きになった」という言葉を頂いたとき、それは本当に嬉しかった。各パートの負担率(!?)に差がある曲ですが、最も幅広くまた多くの役割を持ったホルンセクションの安定感と機能性には練習時から助けられました。金管楽器の書き方も非常に独特で苛酷なことを要求しています。一方木管楽器には愛情深く書いていることが多く、しかしフルートだけには厳しく・・・・。弦楽器もコントラバスだけは別の人として書かれていて、ティンパニーと親戚関係。
トータルで見るとやはり他の誰でもないシベリウスだけの音の世界が生まれるのです。

もちろん客席にこの作品の魅力をちゃんと音で届けなくては私の役目は果たしたことにはならない。
そういう意味で、私自身まだまだ反省の日々だ。

アンコールの「アンダンテフェスティーヴォ」はとても喜んでいただけた。メンバー自身も初めて演奏する人がほとんどだったが、気に入ってくださったようだ。もともと音を持っている弦楽セクション。こういうシンプルな響きで磨き上げれば、もっともっと表現の幅も広がるでしょう。北欧にはこのタイプの曲はたくさんあります。ぜひまた採り上げてください!

たくさんのお客様、本当にありがとうございました。そしてたくさんアンケートに書いていただいたようです。
いろいろなメッセージ嬉しいですね。厳しいご意見も、また強い励ましの言葉も、共に未来への糧です。
ありがとうございました!!

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終演後
大学時代の同級生と卒業以来の再会です!
手前のもう一人のコンサートマスター西村さんのお弟子さんは、同級生の彼女の息子さん。

クラスが同じで声楽の先生も一緒でしたね。
本当に懐かしい!
お互い全然変わっていない!と思いました
 

 

 

 

 

 

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今回のコンサートマスター、成田さん。
後ろにはチェロのトップ吉武さん。そしてセカンドヴァイオリンの西村さん。本当にお疲れ様でした。ありがとうございました!

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ホルンセクションと。シベリウスをやる!というオーケストラには必ずホルンの名手がいます。
ホルンがセクションでまとまっていないとシベリウスはできないのです。昨年秋に客演した長野のオーケストラソノーレのホルンセクションと知り合いだということです。アマチュアホルン界は横のつながりがあることを結構耳にします。そう言えばあの時のプログラムと今回はとても似ています・・・・・。
シンコペーションの嵐に果敢に取り組んでいただき感謝です。

まだ写真は増えるかも知れませんが、そろそろこの辺で。

5年ぶりの習志野フィルでした。新入団員の若者ともいろいろお話しができ、この歴史ある市民オーケストラの未来の可能性を感じました。幅広い年齢層、様々なお仕事のみなさん、楽器歴も様々、そんなみなさんが集う市民オーケストラならではの活動の発展を祈り応援しています。

 

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 昨日の習志野フィルの演奏会ではたいへんありがとうございました。
    また長期間にわたり、熱心にご指導下さり、感謝いたしております。
     習志野フィルは、若いオケとはちがい、年齢と経験だけは重ねたメンバーが多いため、指摘されてもレスポンスが遅く、また指導されたことへの定着も1週間経つと薄れてしまい、さぞやストレスがたまったことと思われ、申し訳なく思っております。
     演奏後のお疲れのところ、岩間さん(野沢さん)にお会い下さり、ありがとうございます。学生時代の仲間と会うのは何と言ってもうれしいものですよね。合った瞬間に学生時代に戻れるのですから!(年をかさねるに従いその感を強くしています)
     「ロマンス」のスコアをどうもありがとうございました。千葉室内合奏団の演奏会では「アンダンテ・フェスティボ」もやることになるかもしれません。その時には、今回の演奏を参考にさせていただきます。(実は「アンダンテ・フェスティボ」は別の団体でも依然演奏したことがあるのですが、今回の演奏で全く違う曲のように感じ、以前の演奏を反省しています。)
     私事ですが、不摂生のためこの1週間ほど体調が悪く「打ち上げ」を欠席してしまいお礼を申し上げることができず、もうしわけありませんでした。本当にありがとうございました。
     新田先生のこれからのますますのご活躍をお祈り申し上げます。
    西村研一
     
     

  • 昨日の習志野フィルの演奏会を聴かせていただきました。
    涙がにじむほど感動しました。
    この想いを指揮者の方と演奏者の方に伝えたくてコメントいたしました。
    すばらしい演奏をありがとうございました。

  • >西村研一様
    昨日はお疲れ様でした。また早速にコメントをありがとうございます。
    ご体調いかがですか?これから暑くなりますし、どうぞお気をつけてください。5年ぶりの皆さんとの共演の時間を、自分なりに試行錯誤しながら作っていきました。人が作ったものを人が奏でることを、私も年齢と共に深く感じるようになってきました。歴史ある市民オーケストラならではの音作りがきっとできると思います。皆さんのご発展とご健康をお祈りします。また、懐かしい同級生とのご縁を作っていただき、本当にありがとうございました。

  • >レオ様
    こんにちは。初めまして。コメントとご感想ありがとうございました。
    メンバーも熱心に練習してくださいました。作品にまっすぐに向かった気持ちがお客様にも届いたのではないかと思っています。嬉しいお言葉をいただき大いに励みになりました。またぜひご来場いただけますように。
    本当にありがとうございました。

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