アッテルベリ

 

 

sinfonica.jpg地方都市オーケストラ・フェスティヴァル2009

 

大阪シンフォニカー交響楽団公演に行ってきました。

エルガー             セレナーデ
R.シュトラウス         4つの最後の歌
クット(クルト)・アッテルベリ  交響曲第6番 日本初演

指揮 児玉宏   ソプラノ 佐々木典子

すみだトリフォニーの素晴らしい企画、意義ある企画、
末永く続いてほしいと本日の演奏を拝聴して更に想いを強くしました。

マエストロ児玉さんの演奏は、生で拝聴するのは初めてです。
作品の魅力をそのまま語らせる、極上の職人と言うと失礼でしょうか。

自分の目差す指揮者像です。

プレトークでお話なさっていたこと、
すべて賛同・共感・同意です。

検索して出てこない情報が「ないこと」ではない。
改めて指摘されると、その落とし穴で現実社会とは別次元でできている世界に振り回されているこの現代の社会が透けて見えます。

知らない曲は悪い作品ではない、知っている曲イコール名曲ではない。

自分自身もその部分に大いに疑問を持ち、わが道を行く活動を続けていますが、私はまだまだ小さい。
マエストロ児玉さんは、30年ドイツ各地で仕事をされ、たくさんの経験をご自分の手の中にもっていらっしゃる。
その豊富な引き出しが的確な視点となって、それぞれの作品から魅力を確実に引き出す。

自分はまだまだ多くの現場で学ばねばならないことがある。
手足を使って動き回ろう。
そして素晴らしい作品たちを、ちゃんと世の中に響かせていきたい。

エルガーのセレナーデは、3つの楽章構成のバランスが意外に難しいと自分は思っていますが、
本日は本当に素敵な流れでした。
R.シュトラウスの4つの最後の歌、大昔にマーラーの6番と一緒に演奏しています。
それ以来いつか再演をと願っている曲ですが、簡単な作品ではありません。
本日の佐々木典子さんのソロ、素晴らしかった。
オーケストラの色彩もすみだトリフォニーに気持ちよく映っていましたね。

そして、アッテルベリ。私は3番がお気に入りですが、この6番もなかなかしゃれっ気があって素敵です。
その軽妙さの裏にあるメッセージは痛烈なもののようですが・・・
スウェーデンの作曲家アッテルベリ(1887~1974)、存命中も人気の作曲家でしたが、この6番以降・・・
風評の影響もあり、また最後の交響曲9番まで作風があまり変化しなかったこともあり、晩年は次第に忘れられていったとのこと。
本日の6番の中には、シベリウスもニルセンも聞えてきました。
自分は何番を演奏するかな・・・・・。

大阪シンフォニカー交響楽団には、相愛大学の卒業生が何人かいます。
懐かしい顔にも本日出会えました。

こういう素敵な演奏会の集客がよくなる環境を作ってゆきたいですね。

素敵な演奏会は多くのことを心に残してくれます。
そして深く考える時間を実際の時空を越えて与えてくれます。

自分はそういう空間を創っていけるだろうか・・・・
ただひたすら、作品に向き合うだけ、
そこで見つけたものを音にしていく手腕を磨かなくてはいけない。
指揮者の役割は実に幅広い。指揮台の上は最後の一瞬。

さて、22日が目の前です。
シベリウスがお好きな皆さん、シベリウスのことを知りたい皆さん、
フィンランディア以外のシベリウスの作品を聴いてみたい皆さん、
アイノラという言葉を聞いたことがある皆さん、フィンランドが好きな皆さん、
どうぞどうぞ、22日は杉並公会堂へお越しください!
シベリウスの響きがお待ちしています。
メンバーとともに自信を持って奏でられるよう頑張ります!

長くなりました・・・・・
 

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