国立音大ウィンドシンフォニー公演終了

 本年度の国立音大ウィンド・シンフォニーの公演、すべて終了です。
第36回定期演奏会が11月26日に、翌日には立川市民文化フェスティバルの吹奏楽ともだちコンサートへの出演、両日とも今期のBブラス(1,2年生)しっかり演奏の結果を残したと思います。

一昨年から後期には、大学の作曲専修の先生方とのコラボが始まりました。これは故淀彰先生がご縁を繋いでくださったものです。その昔は国立音大の吹奏楽において作曲家に委嘱をし、授業公演において発表してゆくことが行われていました。音大のライブラリーには、その歴史の積み重ねによる貴重な作品がたくさん眠っています。過去の委嘱作品の再演を含め、新たな作品を発信してゆくということも、再び動き出したところです。

今回は加えて、学生公募も行いました。3曲が審査演奏にかけられ 大学院に在籍の後閑綾香さんの作品が選ばれ、26日に初演となりました。 講師の台信遼先生にも新作のご提供をいただきました。重ねてお礼申し上げます。

第36回定期のプログラムは、

よそ風のマーチ  松尾善雄
BABBLING~吹奏楽のための~(学生公募作品) 後閑綾香
レスポンソリウム・ハルモニクス(世界初演)台信遼
吹奏楽のための組曲 菊地幸夫

~追悼・真島俊夫作品集~
吹奏楽のための交響詩 波の見える風景
コーラル・ブルー(沖縄民謡「谷茶前」の主題による交響的印象)
五月の風
三つのジャポニスム

全日本吹奏楽コンクール課題曲が4曲入っています。
2016年は第64回大会だったそうです。毎年数曲の課題曲が作曲され日本全国の吹奏楽団体が大会にむけて演奏・・・作曲者は数分の時間に様々な想いをこめ、試行錯誤し音を記しています。現在までにのこる膨大な数の作品を再演してゆくのも、演奏者としてのひとつの大事な役目だなと思います。
現実の音にならないと、作品の本当の価値を後世には伝えられない・・・

難しいことはともかく、良い作品がたくさん眠っています。積極的にコンサートのプログラムに載せてゆくということは、今後も継続したいと思います。

さて、新作世界初演の2曲、
まず大学院生の後閑さんの作品、赤ちゃんの言葉を音楽にしています。そして母の気配や視線などとのコントラスト、ユニークな視点で面白い緊張感がありました。学生たちも切磋琢磨。作品の世界を追及。

そして、台信先生の作品。静けさから音の呼応が生まれ、広がり、再び響きの落ち着きが戻るという流れ。非常に美しい作品。気持ちの良い響きと美しいラインが魅力です。ぜひ再演を願いたいです。

前半はもう1曲、音大の先生による作品を取り上げました。菊地先生の作品は、度々公演で取り上げられている「吹奏楽のための組曲」。4楽章構成の中に、吹奏楽の魅力がぎっしりと詰まった作品と思います。演奏のハードな個所もありましたが、若い学生たち最後までまっすぐ取り組んでいました。

後半は、今年4月21日に天国に召された 真島俊夫先生の作品集。
先生とはこの日演奏した「五月の風」の収録でお会いしました。1997年の課題曲です。つまり収録は1996年。
ちょうど20年前ですね。
今回4曲演奏しましたが、いずれもタイプのことなる作品。しかしこれぞ、真島先生の音!というものが必ずありますね。とてもウィンドオーケストラの良い響きを引き出す楽譜、魅力的な響きと旋律にあふれる楽譜をたくさん遺してくださった作曲家と改めて思っています。

メインの「3つのジャポニスム」は、学生たちにも人気の高い作品だったようです。3,4年生のAブラスメンバーも「演奏したかった!」という声が挙がっていました。

そして、定期演奏会の翌日のともだちコンサートでは、このジャポニスムのみを演奏。出演10団体の最後を務めました。定期演奏会から数段ステップアップした演奏内容で、学生たちの力を大変に嬉しく思ったステージになりました。

今期のウィンドシンフォニーは、非常に不思議な結束力と音楽への集中力があり、また頼もしいインスペクターを初めとして、それぞれに人間的な力を持つ学生が集まっていたようです。毎年いろいろなカラーをみる授業です。毎年様々な良さ、魅力を持ちます。
 

代々のインスペクターは、後輩たちのステージを裏方としてサポートしてくれます。26日は4年生、3年生のスタッフ、インスペクターが朝から手伝ってくれました。本当にありがとう!!毎年片付け終了後合計6名のインスペクターで記念撮影をするのも恒例となってきました。その写真を繋いでゆくと、彼らの成長と授業バンドの成長、変化がわかります。

27日の立川のホールでの公演のあと、学生たちが口々に「Bブラスが終わるのが寂しい」と言っていました。
名残惜しい、去りがたい、この同じメンバーで演奏できることは二度とないので、その共演の仲間との強い音楽的なつながりを感じたステージを最後にのこせたことは、私自身も嬉しく安堵する思い。1年間下地啓二先生とともに2つの公演にむけて毎週積み重ねた結果が、何か形となった気持ちです。

1年間本当にありがとう!学年があがってもぜひ吹奏楽の授業を履修してください。また2年後にはこのコンビでも演奏できる機会が待っています。

私自身、吹奏楽授業に関わる公演は今期これで最後。来年度は国立音大と相愛大学で合計3つの授業公演を担当します。これからその選曲のシーズンに入ります。

吹奏楽授業担当の先生方、作曲専修の先生方 今期本当にお世話になりました。ありがとうございました!

Bブラスは終わりましたが、先輩のAブラスはこれから定期演奏会です。

12月11日(日)国立音大講堂にて、スキャッタディ先生の指揮によるシンフォニック・ウィンド・アンサンブル定期演奏会があります。皆様、ぜひ!

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