熊本・大分・九州の大きな地震に対し、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
まだ地震が収束していない現在、不安も大きく生活の困難が続いていることと思います。
熊本は熊本交響楽団とのご縁で3度共演のため伺っています。第九が2回、定期演奏会が1回。
オーケストラの皆さん、合唱団の皆さんのご様子が案じられます。SNSサイトなどで近況を報告くださっているメンバーの方により、現在の様子が一部わかりましたが、現地での大変な状況はおそらく想像を超えるものと思います。
いつも熊本城のそばの宿にお世話になるため、今回の熊本城被災の状況には胸がつぶれる想いです。
見たことのある場所、道など大きな被害を報道で見ます。
被害がこれ以上拡大しないこと、被災された皆さんのご健康を心より案じ、祈ります。
専門家がいろいろな角度から警鐘を鳴らしていたことが、次々に現実となっている状況を、
もう少し日本という国は切実に受け止めて、未来の歩みを考え直す時なのではないかと、思います。
素人の自分が過去書き散らかしてきた雑感の中に、自然災害の多い日本の歩み方・・・という視点での文章が
並んでいます。このウェブサイトを始めた当初からの想いです。専門知識はありません。特別な思想も宗教もありません。でも、とても客観的に冷静に考えて、日本は日本らしく日本という国土を生かした成長をしているとは思えないという想いを、ずっと抱えています。
日本が世界に誇る技術、勤勉さというものを 未来社会のよりよい姿を目指すために駆使し世界に発進してゆくということは、避けられない自然災害を背中合わせにもつ日本が高いレベルでの自然共存型のモデル国になる可能性があると思うのですが、なんとなくその力が十分に発揮できていないという印象を持っています。
短いスパンで大震災が続いている現状を、未来にむけて無視することはできないと自分は考えます。
楽しい未来を語ること、華やかな姿を語ることはある種のエネルギーにもなりますが、それが現実を直視していないとしたら、本当に絵に描いた餅、紙のお城になります。
この現実を突き付けられた日本がどのように未来を決断するのか、リーダーたちは本気で再検討が必要だと感じています。大地が大きく動いているということと同じように、その上に生きる人間は、柔軟な対応が必要、決めたことも現実に応じ変更する勇気も必要、とにかく今世界は本当に大きく動いています。
ある種安定していた、我々の世代が育ってきた時代とは全く異なる時間を歩んでいるということを、大人世代は覚悟を持って現実と正面から向き合うことが必須とあらためて思います。
東日本大震災の復興もまだまだ道半ば、いえ半ばまでもいっていません。このたびの熊本・大分の大震災は被害状況が拡大していることを考えると、一刻も早く国家レベルのサポートが必要。
それにより、もし別の歩みが遅くなる、止まるということがあったとしても、住まう人を大切にし、守ろうという国の姿勢は、この先に決してマイナスのものを残さないと自分は思います。
オリンピック、まもなくです。準備に忙しくなる時期でしょう。
たとえば、既存の施設を駆使して これまでにない省エネオリンピックを開催するのも一考ではないかと思います。立派な施設が競うわけではなく、スポーツ選手、競技者が競っているのです。華やかな場がないことで残念に思う人もいると思いますが、厳しい状況下の日本が、知恵を絞り手間をかけて、本当の意味でおもてなしの対応をした省エネオリンピックを開催できたら、自分だったら大拍手を送りたくなります。オリンピックにより潤う経済の恩恵を受けられないところもあるでしょう。でも、その視点を持つ限り、地球の終わりは早まると・・・自分は感じてしまいます。
フィンランドのオルキルオト原子力発電所が放射能漏れを起こしています。1週間停止して点検しています。
オンカロという使用済み核燃料の貯蔵施設のことは2011年に日本にも大きく紹介されました。大地が堅強なフィンランドでは深い地層に埋めれば問題ないという考えのもと進められています。日本とはまったく状況が異なります。でも、地上の施設で問題があれば、それは日本と状況が同じになってしまいます。冬の膨大な暖房にようする熱のためにも原子力発電が必要という考えのもと運転を続けているフィンランド。 原子力発電と向き合う国は、神経を使い諸刃の矢である強力な存在と人間の関係を築いていると思います。
他国はどうあれ、日本はどうするのか・・・もっと日本という国をじっくりと見つめて歩みをきめてゆく時期と思います。ほかのエネルギーへの転換を加速すること、全体のエネルギー消費を減らす生活の工夫と技術対策を急ぐこと、まだまだ個人レベルでもできることがあると日々痛感します。日本の国土が、大地が動き、唸っている今、待ったなしの状況を突き付けられていると考えます。
人間の知恵を使う21世紀です。
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