夏日に

本格的な暑さがやってきた。昨日は叔父の命日。母の弟さん。4年前他界。お一人だったので、すぐ上の姉である私の母がいろいろ手配のお役目。でも当時母も様々な症状が出始めていた。そこで娘の出番だった。叔父の入院、施設への入所、深夜の急逝、葬儀手配・・・人として大きな学びがあった4年前の今頃だった。千葉から埼玉は遠いぞ・・と思いながら深夜動いたことや、病院での手続き終わり、葬儀屋連絡等々今思うと何も知らずによく動いたもんだ、と当時の自分を少しだけ褒めたい(笑)。病院関係者の皆様が大変親切に手配手順等々教えてくださった。早朝まだ電車が動かず、埼玉の某駅前で始発を待った時の風景はまだ覚えている。叔父はしばらく実家の福島浪江の旅館を引き継ぎ切り盛りしていたが、祖母も亡くなり旅館をたたみ東京に出た。小説家としていろいろ書いていた。若いころからいろいろ投稿していたようだ。旅館の壁にも「ことば」が達筆に書かれていたのを覚えている。
ということで今日は自分の検診の足で、都内のお寺さんへお参りに。四谷界隈なのだが、このあたりお寺さんが多い。
久しぶりに都内に出てきたが、一か月前とは大いに違っていた。マスクをしていることを除くと、かなり日常的な空気が戻っていた。電車の乗客数は確かに少ないが、街にでると思った以上に人が出ていた。一か月前に漂っていた緊張感の空気が、感じられなかった。

少しずつ自粛が解けて、商店も開き、飲食店も時間制約はありながら営業し、人が動き始めている。
音楽界も、国内外のプロ楽団が少しずつ動き始めている。感染のリスクを検証したうえで、様々な工夫をこらして
何とか公演が再開できるように、本当にいろいろなことを行っている。
個人的な実感から言うと、電車車内や、駅や街中で人との距離をお達しの通り確保するのが少しずつ難しくなっている現状、ステージの上だけを厳密に距離を確保することが本当に意味があるのか・・・と、今日は思った。演奏に関わることはステージの上だけではない。通常のリハーサル環境、楽屋、事務局、そこで常時働く人の環境、様々な点において、現在言われている対策を取った上での、ステージの上での距離感でなくては意味がない。
逆に、ステージに上がるまでケアがきちんとなされて、演奏者が皆さん陰性であることの証明があった場合、通常に近い形で演奏できるのではないか、とも感じる。
世界的な楽団、日本国内の楽団、それぞれの環境の中で現在検証中である。何が正しい、何が違うという本当の答えはまだどこにもない。現在可能な範囲で活動再開の方向をさぐるのが良いと思う。ホール環境でも全く異なる。空調のタイプ、ホール内と外気の関係、ステージ裏のスペース、楽屋の大きさや換気。検証するべきスポットは実にきりがない。
そして、再開に向けて動くときに、「以前と同様の活動」に加えて、今回の全様の検証と「運営への新たな仕組みの模索」が必要だと思う。ウィルス騒動が大きく浮かび上がらせた社会構造に関する問題は、どの分野も目を背けることができない事案だと思う。個々人も、生き方、歩み方まで厳しく自分に問いかけ変化があった人もいると思う。それを行わないと、この先ウィルスが収まってもまた新たな世界を襲う大問題で、同様の危機を迎える。

以前私もお世話になった、愛知県立芸術大学が大学の施設を利用して、綿密な検証を行った。その結果をもって今週から合奏授業も行われている。指揮者の周りには透明な壁を張り巡らせたものがあり、檻の中で指揮している!と知人の若手指揮者は評していた。そう、音大はそのような検証をいち早く行って様々なデータを多くの人に渡すことができる立場だと思う。大学は研究機関としてそのようなことにもすぐ動ける力が今後も必要だと思う。

というようなことをお墓参りの後、暑い日差しの中ぶつぶつ考えながら帰路に。帰宅したら毎週お世話になっている、生協の荷物が届いていた!このところ在宅だったので必ず直接受け取れていたが、今週はきちんと箱に入れられた品物が並んでいた。そして冷凍食品のために「ドライアイス」が。
必ずやること・・・・台所にドライアイスを持ってきて「地獄の窯」を作る。今回の体験者は、かわいそうな「クマさん」名前は「まぁくん」心なしかおびえている・・・ごめんよ!

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