おめでとう。4年生!卒業生!
今日は大学で吹奏楽受講の4年生追い出しコンパでありました。
大学が毎年システムが変わっていたような変革期を過ごした学生たち。
いろいろな苦労もあったと思う。
でもブラスオルケスターでは、ハンスバーガー先生、ブーランジュ先生という客演指揮者の指導を続けて受けられた学年。多くの体験を経てこの春大学を飛び出します。
出ていけ~~~~~
と、追い出します。
だって、勉強したことをこれから世の中で腕試しをしていかなくちゃ。
後輩たちの企画によるゲームなどが続き、4年生からの挨拶もあり、
我々教員からも言葉があり、今年も無事に終了。
何やっているのかな・・・・・・・・・??
片付けも終わり、スタッフ、淀先生などなど皆さんと。
この大学でこの風景をみながらすでに14年。
時代とともに大いに変わってゆく学生模様。大学のシステム。そして取り巻く環境。
正直のところ、厳しくなる一方です。それは覚悟しなくてはいけないことだと思う。
その昔の大学の在り方を懐かしむだけではもう何も解決しない。
これからの時代に求められる人間を育てる機関として、大学は大いに力をつけ生まれ変わる必要がある。
どの大学も早急にそれを進めている。
音楽文化、芸術文化というものに関わる4年間を過ごした学生たち、
この先の道は細くもあり、また同時に限りなく広くもある。
才能・能力の種類は個々人別々。それぞれだ。
同じような教育を受けたからと言って同じ仕事ができるわけではない。
「人間」そのものが見事に出てしまう分野に携わっている。
より厳しく自己に向かうこと。自分を伸ばす力を磨くこと。
貪欲に学びを続けること。
とにかく、自分で歩くことをじっくり続けることが道をみつける手段。
それしかない。
誰にも答えが出せない道だから。
そのためにも学生時代はできるだけ多くのことを経験してほしいと思う。
学ぶことを面倒に思っていたらそこで止まってしまうよ。
課題を完璧にこなしても未来の保証はない。
指導者の言う通りに演奏しても世の中に認められる保証はない。
行う人自身の中に表現の対象との会話を自主的に持ち、独自の世界を獲得していくこと。
演奏の厳しさはそこにある。
学びの時期はできるだけ多くの対象と接することが大事だと思っている。
そこには先入観も偏見もなく、なるべく自分を広げて視野を広く持って。
そのうちに自分ができること、自分でしかできないことが見えてくるから。
逆に自分にはできないこともわかってくる。
今の世の中How-toが多すぎて、
そんな情報過多の世界からなるべく離れて自分を磨くことを学生たちには勧めたい。
近道を知りたがる傾向、やりかたを知って安心してしまう傾向、
そして何より情報が多すぎることで感性が疲れている今の時代。
何やっても仕方がないじゃん・・・なんていう気持ちにもなると思う。
でもね、今世の中で活躍している人は永遠の命ではない。
どんなに情報が残っている時代であっても、奏でる人は永遠ではなく命でつないでゆくもの。
だから君たちが必要なんだよ、次の時代に。
価値あるものを、素晴らしいものを、多くの人に喜ばれるものを、尊いものを、
ちゃんと人間の手で次の時代に一緒に運んでゆきましょう。
機械ではなく、データではなく、
世界の電気が止まっても、真っ暗になっても、
声ひとつ、楽器一つ、手足のリズムひとつで心動かす音楽を奏でられる力が
本当の音楽だと思うよ。
宇宙の鼓動の一つを、一緒に奏でてゆきましょう!
おめでとう!健康には気をつけてね。
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