神戸です

 
こちらの公演もしずしずと近づいてまいりました。
学生たちも学業の合間ながら非常に熱心に真面目に取り組んでいます。
時々真面目が過ぎて心配になることもあります。
その辺が昔の学生と違う・・・!?(失礼!)
1990年からのお付き合い。そのころ生まれた学生も入学していますね!
改めてそれを昨日感じてしまいました。

ニルセンの4番もシューマンの1番もどちらもメインになる曲ですが、あえて並べて選んだ学生たち。
ここから2週間の踏ん張りが本番にものを言います。
クリスマスの日に演奏会なので皆様ご予定がたくさんあると思いますが・・・
神戸(西宮)の夜景をお楽しみになりながら、
また兵庫県立芸術文化センターという非常に素晴らしいホールを楽しんでいただきながら、
ぜひともこの素晴らしい学生たちの演奏会に足をお運びいただけますと嬉しいです。

ご来場いただけますときは、こちらのサイトの「お問い合わせ」までぜひお知らせください。
お待ちしています。

来週、こちらの作曲家も来日なさいます。
aho1.jpg

カレヴィ・アホさん。現在のフィンランド作曲界の重鎮ですね。
実質的なリーダーと言ってもよいかもしれません。
ラウタヴァーラ、リンドベリ、サーリアホなど欧米で精力的な活動をしている先人に続き、その作品も幅広く演奏されるようになってきました。
アホさんの功績はご自身の作曲活動だけではないのですね。数々の著作でも知られます。
また現在ブライトコプフから続々刊行されているシベリウス全集の編纂にも携わっています。
来週お目にかかります。

なんだか日本丸は1億3千万を乗せてどこへ行くのだ・・・という様子になっていますが、
近視眼的にならずに見守り判断してゆきたいと思いますね。
大きなかじ取りを任されている現政権、どうにも二つの姿が見えているので先行き案じられるというのが正直な感想です。大事な事柄への意見が正反対な方々が集うというのは、無理なのではないでしょうか・・・・・。
それをゆったりと見守りゆったりと調整してゆくというようなスピードでは間に合わないよ、とせかす他国の事情が山積しているわけですね。その辺は昨年以前から見えていたと思うのですが・・・。
地球歴にとって、人間歴にとって21世紀は最も困難で大変革の世紀になるのでしょう。
覚悟だけはしておきます。そのうえで出来る限りの良い方向を見つけてゆく流れを見極めたいですね。

「本物の芸術体験事業」
昨年から何度か私自身もその演奏会でタクトをとらせていただいています。
東北、北関東を中心に何校もお邪魔しました。
現地の児童・生徒さん、ご父兄先生方、本当に暖かく迎えてくださり喜んでくださっていました。
この事業について「事業仕分け」で厳しい裁断が下っています。
こういう事業を行ってゆくことにNOをおっしゃるのであれば強硬に反対します。
しかし、このような有意義な事業を行うための組織機構を変革してよりよい状態にするための見直しであるならば、賛成します。
どちらなのでしょう。
現状の組織に「無駄」があるのであれば、それは改革願いたいです。
その分、現在も非常に厳しい条件で日々働いているオーケストラ楽員の皆さんの待遇が良くなる方向へ向かうのであれば、期待したいです。
そして環境的に日ごろ芸術文化一般に触れる機会の少ない皆さんのところへでかけてゆく事業の機会を存続させてください。
私自身、児童の皆さんの輝く瞳や、初めて見聞きする楽器の音色への興味、歓声、そして指揮者コーナーへの積極的なたくさんの挑戦・・・そのようなものをたくさん拝見して、音楽家が何のために存在して何をやるべきか・・・ずいぶん教えられたように思っています。

15日まで、関係機関で意見を受け取ってくださるようです。ご意見のある方はぜひ。

下記に詳細を記します。

文部科学省宛てにメールを2通出してください。

1通目
件名:事業番号「4」事業名「文化関係1-独立行政法人日本芸術文化振興会」
内容:『芸術創造活動特別推進事業助成金の削減・廃止に反対します。』
という一文を入れて構成してください。この一文だけでも構いません。

2通目
件名:事業番号「5」事業名「文化関係2―芸術家の国際交流(学校への芸術家派
遣)」
内容:『本物の舞台芸術体験事業の廃止に反対します。』
という一文を入れて構成してください。この一文だけでも構いません。

二通とも宛て先は下記です。
アドレス:nak-got@mext.go.jp 担当官:中川正春文部科学副大臣 後藤斎文部科学
大臣政務官

《注意点》
・様式は自由ですが、必ず「件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入して下さ
い。
・期限が12月15日までです。
 

世界的にも芸術活動を取り巻く環境へ国家や地域がどうかかわってゆくか、様々なスタイルがあります。
全くすべて民間や地域の住民グループの力で行う国、
すべて国家で行う国、
官民協力しての国。

その国の社会体制の在り方にも依ります。日本がどこへ行こうとしているのか非常に混迷している現在、
日本の芸術活動の行方は案じられます。「音楽の授業」も減っていますしね。

 

 

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コメント

コメント一覧 (5件)

  • 文部科学省宛にメールを出しました。
     こんどの政権は本当に??です。でも、選んだのは国民・・・。ただ、ダメを出せるのも民主主義ならではのこと、声を大にして意見を言いましょう。

  • 教員免許状更新の様な長続きしない法案や、芸術授業の削減などいかにも現場を知らない人が作っている感が否めません。そして今回もまたこのような。。。
    私もメールを2通出しました。微力ながらも行動が出来ました。
    素晴らしいきっかけをありがとうございました。
    神戸大学交響楽団 演奏会、楽しみです。
    またまた大勢で押しかけます(笑)
    ステキなプログラム。いまからワクワクしています。

  • >リリィさん
    コメントありがとうございました。
    このメール、最後にはチェーンメールのようになって、なにやら暴力的な様相を呈して残念でした。今後も自分の仕事を取り巻く環境についてはしっかりと考えて対策をたててゆかねばと思います。
    神戸大学、がんばります!ご来場お待ちします。ありがとうございます。

  • >junsinさん
    これまでのお上任せの体質から我々が脱却しなくては何も変わりませんね。文化事業への風当たりが強くなるのはこれまでの日本の歴史をみると仕方のないことかもしれません。しかし本当に大事なことを大切に次の世につないでゆく役割から手を離してはいけないと思っています。地道にその橋渡しの活動を続けてゆきたいと思います。

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