刺激

先週は、NJP-ハーディング の演奏のほかに、有楽町のラ・フォル・ジュルネ公演、4日の「横浜シンフォニエッター山田和樹」も拝聴。急きょ思い立ったのでチケットがあるか不安だったけれど、幸い残っていた。

横浜シンフォニエッタは、2007年のシベリウスイヤーの折、佐藤まどかさんとの企画でお世話になったオーケストラ。若手の実力者がそろった素晴らしいオーケストラだった。その楽団のシェフであり、大躍進を続ける若き指揮者山田和樹氏の指揮で、チャイコフスキーの弦楽作品2曲を拝聴。
「フィレンツェの思い出」は技も必要な作品、さすがに見事だった。
「セレナーデ」は、オーソドックスなアプローチながら、大きな音楽と勢いで作品の魅力全開という演奏だった。
第2楽章、第3楽章が特に魅力的だった。
この楽団の奏者の自主性、若さ、積極性は本当に素敵だと思う。その美点がとても発揮されていたと感じた。
独特の「仲間」という雰囲気もあって、何があっても自浄能力が発揮され、常にお互いを意識して会話を続けているアンサンブル・・・いわばアンサンブルの原点を大きな形でも見せてくれる楽団だと思う。

世界を相手に仕事を続けている、本当の意味での世界的な指揮者たち、ひと世代若いマエストロお二人を続けて拝聴して、自分にとっても大きな刺激だった。とてもうれしくありがたい時間だった。

自分がやるべきこと、自分の歩く道・・・・決してそれはまっすぐではなく
(特に自分はほとんど螺旋階段のように歩いているから)、
その中で生まれる内なる問題は個人的な努力や勉強、自問自答だけでは解決できないことも多い。
年齢を重ねてくると、自分の歩みにまとわりつく余分なもの、余計な考え・・・まるで澱のように増えてくるが、そのお掃除は意識的に行ってゆかないと 目詰まりを起こして身動きが取れなくなる。
精神的な意味で自分を揺さぶり続けないと、悪玉コレステロールと、余分な脂肪とにまみれたまま、のらりくらりと歩き続けるだけの人間になってゆく。
10年前にはまったく考えなかったことだけど、心身のスローダウンを感じることが増えてくると、蓄積した知識や体験の記憶が そんな自分の状態を限りなく悪い方向へ分析をし始める。

厳しい日本の状況、世界の流れとなった現在、
明らかにこの世界に足を踏み入れた時代とは全く違うものが周りを取り囲んでいるのだということを強く意識する。その中での歩みは、当初描いていたもの、当時の夢、計画などなど、大いに変更を必要とするだろう。
すでにされていると感じる。
それでも、やはり自分が大事にしてゆきたいこと、ものを なんとか形を変えてでも一生関わり、守り、育て、共有し、残し・・・それを持続させたいと思う。

今日は、11日に浜松で行う指揮講習会でお世話になるピアニストのお二人と、打ち合わせ!
桐朋学園時代大変にお世話になったお二人に、こうしてまた弾いていただけるのはとてもうれしい。
久しぶりにピアノ2台で、いわゆる「指揮伴」という形で演奏していただき、指揮をした。
●●年前の桐朋学園のレッスン室の光景が目の前に浮かぶような感じを持った。

お二人ともピアノ譜ではなく、オーケストラスコアを分担して演奏してくださる。これは桐朋学園でもそうだった。
当時のピアニストの皆さんは、見事にどんな難しいスコアでもピアノで演奏してしまった。
R.シュトラウスのティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら・・・そんな難しいスコアも 見事に弾いてしまう。小澤征爾先生が「すごいね・・・」と本当に驚いていらしたことを覚えている。
我々指揮者の卵は、ピアニストの皆さんに本当にお世話になっていた。

懐かしく、そして当時の自分の見ていたもの・・・を、思い出したひと時でもあった。
素敵な刺激だった。

 

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • それとは知らずに、タイトルだけでチャンネルを回したら偶然横浜シンフォニエッタの演奏がNHKで放映されていました
    以前マイオケを振っていただいた山田さんの雄姿も懐かしく見ていました
    Vcのトップに私達の楽友の息子が居たので、ビックリ!
    そう云えば若手同士のオケで弾いている…と親御さんから聞いた記憶が
    「アラ、お父さんも映っている…」と家内が…私は気が付かなかったが、後頭部の状態で判明したらしい(>_

  • それとは知らずに、タイトルだけでチャンネルを回したら偶然横浜シンフォニエッタの演奏がNHKで放映されていました
    以前マイオケを振っていただいた山田さんの雄姿も懐かしく見ていました
    Vcのトップに私達の楽友の息子が居たので、ビックリ!
    そう云えば若手同士のオケで弾いている…と親御さんから聞いた記憶が
    「アラ、お父さんも映っている…」と家内が…私は気が付かなかったが、後頭部の状態で判明したらしい(>_

  • >オケ・ロージンさん
    コメントありがとうございました。放映されたそうですね。
    カメラが入っていました。チェロのトップは、そうですね。以前私がお世話になった時も、弾いていらっしゃいました。
    本当に若い息吹があふれるオーケストラでした。

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