
素敵な天気の日曜日、玉川上水まで足をお運びいただいた皆様、本当にありがとうございました。
多摩地区の素敵な空気の中、様々なスタイルの吹奏楽の作品をお楽しみいただけましたら嬉しいです。
何より学生の皆さん、新型インフルエンザの猛威、お互いに協力しこの緊急事態を乗り切ったこと、本当に素晴らしい。実に10名を数える学生が本日やむ無く降板となったのです。学校と言う環境、吹奏楽という環境、どんなに気をつけていても避けようがなかった状況だったと思います。リハーサルを積んでいながら直前での急な降板、当人も無念だったと思います。その想いはしっかりと受け止め全員で本日は取り組みました。
前半のプログラムはいわゆる「新しい響きの試み」や「吹奏楽という形に収まらないアンサンブルの提示」でした。そして楽譜はいずれもなかなか難しい・・・・。
個人的には響きの「空間」や「隙間」の中の音の行方を見ながらタクトを持っていることが好きなので、
こういうアプローチの作品は好んで取り上げます。
北爪道夫氏の「シークレットソング」、本日先生もご来場くださいました。
学生の皆さんの演奏におほめをいただきました。本日のプログラムノートも執筆くださっています。
本当にお世話になりました。
この作品、演奏していて何か別世界の扉をあける気持ちがします。
2曲目木下牧子氏の「ゴシック」 この作品も冒頭の響きの移ろいは面白いですね。ある意味グロテスクなワルツに込められたメッセージを演奏者は読み取らないといけないと思います。演奏は体力が必要。なかなか重厚な作品です。
3曲目後藤洋氏の「ラクリメ」 リハーサル中も何度も「痛み」を感じて泣きそうになっていたのですが、
本番はクールにタクトに集中。学生たちは素晴らしい集中力で見事に奏でていました。
「鐘」の意味や言葉が宗教や国家を超えて人の心に響くということを強く感じましたね。
4曲目、田村文生氏の「残酷メアリー」です。田村さんの作品は「スノーホワイト」もおととし手がけています。
とある学生からの連絡メールに「残念メアリー」とありました。
ネタか!と思いつつ「こんな曲は知りません」と冷たく返却。
変換ミスでありました。本日の打ち上げで当人が懺悔の暴露をしていました・・・・。
皆さん気をつけましょう!!予測変換は怖いですよ~~
そしてこのメアリーさん、手ごわいのなんの。おそらく学生たちの眼には私が「残酷ユリ」と映っていたはず。
まあ、よいよい。先生は厳しいほうがよいのです、はい。
とにかく最後1週間での踏ん張りが当日成果を出しましたね。
冒頭のユウホニアムの堂々たるソロに続き、コントラバスの見事なソロ!共に奏でるファゴットとバスクラリネット。クラリネットセクションはパートソロを見事にまとめました。そして寄り添うようにドラムセットのソロ、なかなかの腕の持ち主がそろっているということをあらためて感じました。
ぜひもっともっと磨いて世の中に飛び出してくださいね、皆さん。
田村さんのシリーズ、全曲制覇を狙ってみるか??しかし、饗応夫人 にはなかなか手が出ない。
後半のステージはユウホニアムの三浦教授のタクト。編成も大きくなりました。
1曲目の保科洋氏の作品は、懐かしさと力強さと・・・吹奏楽の醍醐味の響きが満載。
保科さんは高校の大先輩です。
2曲目、伊藤康英氏の「台湾花束」。2007年に台湾からの委嘱で作られたそうです。民族的なエッセンスをリズムと歌の両方にちりばめられています。面白そうですね。
自分で演奏するとどうなるか・・・いつかやってみたいです。
伊藤氏は実は私にとってソルフェージュと和声の先生なのです。
国立を出て桐朋に入る前後お世話になっていました。
3曲目、高昌師氏の「マインドスケープ」。こちらも難曲です。
世の中では短縮バージョン?での演奏が多いということ。コンクールの話です。残念です。
こんなに素敵な作品なのです。ぜひ多くの人が全曲に接してほしいと思いますね。
やはり冒頭のパーカッションセクションのアンサンブルに自分は「扉」を見ました。
マインドスケープ~心象風景ですが、まさにその扉の先に広がっていたように思います。
中間部の静かなコラールは美しい部分です。これも自分で演奏したい作品です。
アンコールは「秋空に」と定番「キャンパスフェスティバルマーチ」私はキャンパスの担当。
学生たち見事にこの伝統ある作品を演奏してくれました。ありがとう!
終演後大学内で打ち上げでした。
今年から秋のこの演奏会だけの担当になっています。
久しぶりに共演となった今回、新鮮でかつ懐かしく不思議な感覚で授業を行っていました。
管楽器の専門家ではない自分にこの授業の中で何ができるのか、悩んだ時期もありました。
でも一貫して私にとって吹奏楽という世界は、あくまで「管楽器と打楽器を主としたアンサンブル」という一つの音楽の形態でしかないのです。オーケストラの世界との付き合いと同じです。
音楽に取り組む一人の指揮者として、まだまだこの世界でもやるべきこと、できることがあるはずだ・・・と。
気持ちを入れ替えて取り組んでいます。
大学外の世界ではプロの吹奏楽団との仕事は続いていましたが、「教える場」となると、また違うものです。
これからも学生とともに素晴らしい作品に正面から向き合って奏でていきたいと思います。
打ち上げの後は片付け。インスペクターを中心に皆で手早く。
今年度のインスペクターの一人、ますみさん。
彼女の出身地は私の母の田舎のすぐそばであることが先日わかりました!相馬の野馬追いの話で盛り上がりましたよ。
ちなみにもう一人のインスペクターは”さいとう”くんですが、実は母の旧姓は斎藤です。(^^)v
片付け無事に終了の記念写真!食堂の皆様、いつも本当にお世話になっています。ありがとうございました!
学生の皆さん、これからオーケストラ定期演奏会と研究室ごとの演奏会や試験が待っていますね。
体調に気をつけてこの先もがんばってください!お疲れ様!
今回も密度の濃い素晴らしい響きを心ゆくまで堪能しました。音楽脳は大満足です。いつも有難うございます。
新田先生ご担当の4曲と「マインドスケープ」をとても面白く聴きました。
どこもかしこも手垢のついた「名曲」ばかりが並んでいるプロのオーケストラのコンサートとは違って、このような未知の世界への接近はとても新鮮でスリリングです。弦の入らない柔らかな響きも耳には心地よいものです。
すべて日本人の作品であることも嬉しく、さまざまなメッセージを込めた意欲的な音楽に刺激を受けました。
学生オーケストラとは言うものの、技術レベルの高さや音に込められたエネルギーの密度は驚くべきものですね。
同行のH氏も「こんな演奏ジャンルをいままで聴かなかったのは不覚の至りだった。新田先生のお陰で新しい楽しみが増えました」と感心することしきりでした。全く同感です。
有難うございました。
>junsinさん
昨日もご来場ありがとうございました。
このプログラムを喜んでいただけ、演奏をお楽しみいただけたことにとても嬉しく思います。吹奏楽の世界は、ともすると演奏する人たちだけの世界になりがちです。そうではない音楽だということを、音大を基地として発進していきたいと思っています。
またお聴きいただけますと幸いです。本当にありがとうございました。